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『書けない子をなくす作文指導のコツとネタ』 [書籍]


書けない子をなくす作文指導のコツとネタ (ネットワーク双書)

書けない子をなくす作文指導のコツとネタ (ネットワーク双書)

  • 作者: 上條 晴夫
  • 出版社/メーカー: 学事出版
  • 発売日: 2006/01
  • メディア: 単行本


本書の「まえがき」を引用します。

 本書は作文の指導技術(コツとネタ)について書いた本です。
 わたしが小学校教師として十年間、子どもたちの作文力を鍛えるために工夫したコツとネタのエッセンスを書いています。その出発点には当然多くの先輩教師たちのアイデアがありましたが、そのアイデアについて徹底的に吟味を加え、ヒットポイントを探り出しました。
 本書の内容を初めて世に問うたのは今から十四年前です。『作文指導10のコツ』『作文指導20のネタ』を同時刊行しました。本書はその二冊に序章を加えて一冊としています。
 当時、本書のような作文の指導技術について書いた本はほとんどありませんでした。
 なぜかというと、作文指導では「着想・取材・構成・記述・推敲」というような書く手順は教えられていましたが、あとは書き上げた後の赤ペン指導があるだけだったからです。今から考えるとウソのような話ですが、作文の技術指導をすることは邪道と考えられていました。
 ゆえに、この作文の指導技術の本を出すときは少しだけ勇気がいりました。
 しかし、幸いなことに本書は好評のうちに多くの版を重ねました。
 文章指導の内容には三つの柱があります。「発想力(何をテーマに書くか)」「構成力(どのような構造で書くか)」「吟味力(文表現をどう磨くか)」です。
 本書ではその柱の前の二つを中心に書いています。何を書くか、どう書くかが子どもたちの一番困る点だからです。

上條さんは「発想力」「構成力」が本書の中心であると述べています。それでは、「吟味力」はどのように考えればよいでしょうか。

この点に関して、大内善一さんは『「見たこと作文」の徹底研究』(学事出版)において、
「『教科内容』としての<作文技術>指導」を取り上げています。その中で取り上げている「発想」「実証」「論証」の技術が、上條さんの言う「発想力」「構成力」につながるでしょう。それらとは別に、大内さんは「レトリック」の技術を取り上げています。これが、上條さんの言う「吟味力」に関係しそうです。

大内さんが考察の対象にしているのは、上條さんの『書けない子をなくす作文指導10のコツ』に掲載されている「レトリックを指導する」です。本書にも掲載されていますので、冒頭部分を引用してみましょう。

 作文ノートを読む。
 いいなと思うか否か、で赤ペンを入れていく。
 そして、読み聞かせをする。
 読み聞かせをすることで、評価をする。
 しかし、なぜその作品がいいのか、とリクツは言わない。
 リクツを言わなくても、子どもたちは、次から、それと似た「いいな」と思える作品を書いてきたからである。
 五年くらい、こんなことだけをしていた。しかし、こんな指導(?)でも、子どもたちの作文は、確実に上達していった。
 ところで、ある時、自分が何を基準に、「いいな」と判断をしているのか、知りたくなった。
 内容のよさ! しかし、それだけではない。表現のよさもあるはずだ。
 レトリックの本を片手に、自分が、「いいな」と思った作品を読み解く作業をしていった。
 すると、「いいな」作品には、圧倒的に、レトリック表現が多いのである。
 小学生の子どもが、意識的にレトリックを使用しているわけではない。本好きのレトリック表現に敏感な子が、自然と、レトリックを使うようであった。
 私は、そうだったのか、と納得した。

上條さんがレトリックを意識するようになるまでがうかがえる記述です。その後、上條さんは、さまざまなレトリックを子どもたちに指導していきます。

その中から、大内さんは「会話」「比喩」「オノマトペ」の技術を取り上げた上で、これらのレトリックが「単に文章を修飾する技巧ではなく、書き手の認識の発見、思考の創造と深く関わっている」点について考察しています。レトリックによる「認識の発見」「思考の創造」について考えていくと、上條さんの言う「吟味力(文表現をどう磨くか)」の問題につながっていくかもしれません。

そのためには、大内さんが「各種の『レトリック』の技法が持つ本質的な意義」をまとめたと言う『国語科教材分析の観点と方法』(明治図書)が参考になりそうです。

まえがき
《序》作文教育の新しい流れ
 1 学力の基礎・基本は論理的表現力
 2 作文教育を考える3つのヒント
1部 書けない子をなくす作文指導のコツ
 1 作文指導のコツ「指示」
  コツ(1)-書き出しを指示する
  コツ(2)-ハテナの文の指示をする
  コツ(3)-規模の指示をする
  コツ(4)-時間の指示をする
  コツ(5)-文題の指示をする
 2 作文指導のコツ「ワザ」
  コツ(6)-書式の指導をする
  コツ(7)-順序の指導をする
  コツ(8)-引用の指導をする
  コツ(9)-キーワードを指導する
  コツ(10)-レトリックを指導する
3 作文指導のコツ「読み」
  コツ(11)-生活作文を読む
  コツ(12)-授業感想文を読む
  コツ(13)-評論文を読む
  コツ(14)-見たこと作文を読む
2部 論理的表現力を育てる作文授業
 1 スケッチ作文の授業
  (1)番号作文の授業
  (2)列挙作文の授業
  (3)発見作文の授業
 2 鉛筆対談の授業
  (4)会話作文の授業
  (5)相談作文の授挙
  (6)質問作文の授業
 3 資料活用作文の授業
  (7)言葉調べ作文の授業
  (8)視写作文の授業
  (9)キーワード作文の授業
3部 子どもが熱中する作文指導のネタ
  ネタ1・私は誰でしょう
  ネタ2・ようすを見つける
  ネタ3・してみて書かせる
  ネタ4・カップメンの作り方
  ネタ5・一まいの絵を見て
  ネタ6・天狗の遠眼鏡
  ネタ7・ねておきたら
  ネタ8・六十秒コマーシャル型作文
  ネタ9・お父さんの手
  ネタ10・大入り作文
  ネタ11・もしも作文
  ネタ12・どっちを選ぶ?
  ネタ13・週間日記
  ネタ14・音だけ作文
  ネタ15・翻訳作文
  ネタ16・テレビ感想文
  ネタ17・ウソ作文-遠足
  ネタ18・名前の由来調べ
  ネタ19・比べ読みして作文する
  ネタ20・絵本の読書感想文
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