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『実践・言語技術入門』 [書籍]




上條晴夫さんは『子どものやる気をひきだすノート指導』(学事出版)において、「ほめ方でノートが変わる」と主張しています。そのために必要なのが、ノートを「見る」技術です。ノートをいつ見るか。上條さんは「授業の途中」「授業の最後」「授業後」の三つに分けて考えます。いずれの場面においても「速読のコツ」が必要になります。それには、「文章のポイントをすばやく見つけ出す判断力アップの方法」、つまり「重点を押さえた読み」が効果的だというのです。この「速読」のための参考文献として、本書の「重点先行で書こう」から、次の箇所が引用されています。

1 初めに書き手の意図や内容の骨子を読み手に知らせることにより、読み手の理解を助けることになる。
2 書き手の意図や内容の骨子が分かった段階で、読み手は、その文章の自分にとっての価値を判断し、先を読むべきかどうかを決めることができる。読む必要がないとなれば、読まずに済ませられるから、それだけ時間と労力をむだにしないで済む。
3 一方、書き手にとっても、重点先行でいけば、自分の意図や大事な事がらを意識しながら筆を進めることになる。したがって、先行させた重点を支えるべく、おのずとすじの通った記述を心がけ、首尾の一貫した文章を構成することができる。

これは「書く」コツですが、もちろん「話す」場合にも当てはまります。本書の副題は「上手に書くコツ・話すコツ」です。「書く」と「話す」の順序について、本書の「はじめに」で次のように述べられています。

 私たちのふだんの言語生活では、書くより話す機会のほうがずっと多いのですが、この本では第Ⅰ部で〈書く〉ときの問題を取り上げ、第Ⅱ部で〈話す〉ことにはいります。それは、情報を伝えるとか意見を述べるとか、多少ともきちんとした表現が必要な場合には、〈書く〉ことが基本になるからです。ちゃんとした話をしようとするときには、たいていの人がメモや原稿を用意するでしょう。書くと、論理が「見え」てくるので、話の筋を通そうと努力することになります。また、おしゃべりと違って書いたものはあとに残るので、いやでも慎重になります。だから、基礎訓練は書くことからはじめるほうがいいのです。

「書く」から「話す」への応用ですが、それを「読む」方向に展開したのが、上條さんのノートを「見る」技術です。ノートを見たら、まず、子どもの「意図や内容の骨子」をもとに、どのくらいの「時間と労力」をかけるか判断するというのです。

「書く」から「話す」へ、「書く」から「読む」へ、ノート指導という観点から見ても、「書く」ことを中核に考えていけそうです。

はじめに
Ⅰ 書く
 第一章 何を書くか 何を捨てるか
  文章の核
  主題をきめる
  材料を集める
  読み手を考える
 第二章 「事実」か「意見」か しっかり区別しよう
  「見たこと」と「考えたこと」
  新聞記事
  ある投書
  事実の記述
  意見
 第三章 段落を見直そう
  「段落」とは
  段落話題と中心文
  展開部の文
  段落をひきしめる要素
  文章の型
  帰納型から演えき型へ
  段落を立てる
  段落から文章へ
 第四章 重点先行で書こう
  重点先行とは何か
  なぜ重点先行か
  重点先行の実際
  話す場合にも重点先行で
 第五章 分かりにくい文
  文を診断しよう1
  文を診断しよう2
  文を診断しよう3
Ⅱ 話す
 第一章 説明をする
  これで分かる?
  説明を始める前に
  説明の仕方
  具体的な留意点
 第二章 電話と手紙
  《電話》日常の電話
  電話のかけ方・うけ方
  《手紙》公的な手紙
  半ば公的な手紙
  私的な手紙
  《電話と手紙の使い分け》
  尊敬語と謙譲語
 第三章 会議
  会議の意義
  会議運営の原則
  参加者の心得
 第四章 スピーチ―一分間スピーチの実践
  話し方教室第一回
  話し方教室第二回
  話し方教室第三回
  すばらしいスピーチをするために
 第五章 「はっきり言おう」
  ぼかした言い方
  ストレートな言い方
  これからどうする
付 ものを調べる手がかり
  ものを調べる手がかり
  じてんのいろいろ
  机のそばに置きたい辞書
  家族そろって、楽しく、新聞のきりぬき作り
  図書館に親しもう
  索引を活用しましょう
  資料さがしのいろいろ
  個人の記念館がこんなにも
  新しい博物館の姿をみせている企業関係博物館
  付 インタビューについて感じたこと
「問題の解答例」
索引巻末
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『続みんなの綴方教室』 [書籍]




『みんなの綴方教室』(新評論)の続編です。その紹介で取り上げた「再生的想像(表象)」と「創造的・構成的な想像、思考」を踏まえて、国分さんは「この本のはじめに—より複雑なことを書かせるための指導」において、前書と本書の関係を次のように説明しています。

 この書は、『みんなの綴方教室』の続編として書いたもので、ここから、いよいよ新しいページにはいる。第三部にはいるのだといってもよい。
 ここで、ちょっとふりかえってみる。第三部といったのにあわせて、それでは、『みんなの綴方教室』の第一部、第二部では、なにを勉強したのだったろうか? それをもう一度思い起こしてみよう。すると、それは、つぎのようになる。
 ○第一部— ここでは、やや長くつづくある期間、ある時、またはある日ある所で、経験した一回かぎりのことを、過去形を主にして、いきいきと再現させていく指導の方法の勉強をしてきたのであった。(四一ページから一五五ページまで)
 ○第二部— ここでは、長いあいだ、やや長い間にわたって経験していること、いまもそれをしつづけていることを、まとめて説明風に書かせる方法の指導について勉強をしてきたのであった。(一五六ページから二七〇ページまで)
 ○第三部— そして、これからのべていくことは、第一部、第二部で勉強してきたものを生かして、より複雑なことを、多様な書きかたでつづっていく文章の表現方法の指導を身につけていくようにすることについてである。

つまり、前書の第一部では「再生的想像(表象)」を促すような文章、第二部では「創造的・構成的な想像、思考」を促すような文章を取り上げてきました。そして、本書の第三部では「より複雑なことを、多様な書きかたでつづっていく文章」を取り上げるわけです。その具体例な書き方については、「六 概括的な文章の表現指導」の冒頭でコンパクトにまとめられています。それぞれの書き方を、抜き出して引用してみましょう。

一回限りの具体的経験の再現
 ある時またはある日、あるところで経験したことを、あった順序によく思いだして書くのがこれであった。

なんべんか経験したことをまとめて説明する
 これは、長いあいだ、やや長いあいだにわたって見聞したり、考えたり感じたりしたことを、頭のなかで、よくまとめて、ひとによくわかるように説明していくという文章であった。

途中に説明部分を入れる
 これは一回限りの体験を再現していく文章のあいだあいだに必要な説明をキチンといれる書きかたのことであった。

説明のあいだに実例をいれる
 これは証拠をハッキリさせるために、説明文のあいだに実例をはめこみ、「……しました」「……した」という形の文章をうまくいれていくことであった。

継続態の表現をいれる
 これは経験を再現していく文章のあいだあいだに、「……している」「……する」という書きかたをはめこんで、ことがらが、いま目の前におこっているように書く書きかたのことであった。読むひとの前に、ものごとのうごきやすがたがハッキリうかんでくるようにする書きかたのくふうであった。

つまり、第一部や第二部の書き方を組み合わせるのが、本書の第三部の書き方です。そして、これらの書き方を駆使した「評論風・論文風の文章」が「総合的概括形表現」というわけです。

ところで、これらの文章の書き方について、国分さんは「自由研究としての題材」の項において、次の整理を試みています。

(a)生活経験、その具体的事実を記録していく表現行動。
 (1)一回かぎりのことを再現していく記録活動。
 (2)たびかさなる経験をまとめて説明していく表現活動。
(b)書き手主体が能動的・積極的に研究をして、その成果をまとめていく表現活動。

このうち、(b)のような活動をさせるためには、「おしつけられてやるのではなく、自分で調査し研究して書く」ことができるように、「自由研究」や「総合学習」として書かせた方がよいとしています。

このような国分さんの整理を手がかりに考えると、(a)は「記録」を中心とした〈書くことの教育〉と言えそうです。その指導は国語科において行われるのでしょう。(b)は「研究」を中心とした〈書くことにょる教育〉と言えそうです。その指導は総合において行われるのでしょう。

もちろん、この二つを明確に分けるわけではありません。国語科で「研究」的な活動をすることもあれば、総合で「記録」的な活動をすることもあるでしょう。そうだとしても、このような役割分担の考え方が妥当かどうか、議論の分かれるところかもしれません。〈書くことの教育〉と〈書くことにょる教育〉の問題については、慎重に判断したいところです。

最後に、国分さんの考えていた文章の書き方について整理した部分を「七 あらゆる文章を自由自在に」から引用しておきます。この5種類の文章を手がかりに、〈書くことの教育〉と〈書くことにょる教育〉の問題について、じっくりと考えていきたいものです。

 ☆遠い過去、中くらいな過去、近い過去に見聞し、経験し、行動したこと、そのなかで考え感じたことを、時間の推移と時間の進行の順序で「……しました」「……した」「……したのだった」と再現していく文章の書きかた(Ⅰ)
 これは別の方からいえば一回限りの経験を再現する文章の書きかたであった。そしてこの書きかたのときには、「よく思いだす」ということが、なによりも大事である。またこの文章のなかには、一日のうちのごく短い時間のあいだにあったこと、一日中にまたがってあったことも書くということになる。内容によっては、二年三年にまたがることであってもよい。とにかく一回限りの生活経験を書くのである。
 ☆長いあいだ、やや長い間にわたって、くりかえし見聞し経験し行為していること、そこで考え感じていること、それがいまもつづいていることを、頭のなかでまとめて、よく説明するように書く書きかた(Ⅱ)
 この書きかたのときには「……です」「……であります」「……である」「……なのだ」という、現在未来形の書きかたをしなければならない。書くときには、頭のなかで書くことがらをきちんときめ、それを順序よく組みたて、よくわかるように説明しなければならない。長いあいだ、やや長いあいだにわたることを書くのだから、一回限りのことをよく思いだして書くのとはちがう。いつもあること、いまもつづいていること、心のなかで感じ考えつづけていることを、まとめて書くようにしなければならない。
 ☆いままでいった(Ⅰ)や(Ⅱ)の書きかたのあいだに、挿入部があるような文章の書きかた(Ⅲ)
 これには、ふたつの別があるのだった。
 (イ)は、(Ⅰ)の文章のあいだに、理由や根拠を示すために、(Ⅱ)で練習したような、いつものことを書く説明文をはめこむばあい。
 (ロ)は(Ⅱ)の文章のあいだあいだに、実例や証拠をいれるために、「このあいだも」とか「二週間ばかり前も」とか「ゆうべも」という書きかたの文章をはめこむのになれることだった。
 ☆さっきいった(Ⅰ)の文章のあいだに、いまそのことが進行しているように、切迫感があるように、臨場感をかんじさせるように、継続態のかたちをはめこむ書きかた(Ⅳ)
 だから、ここの部分は「……している」とか「風がふく。すすきのほがゆれる。その穂が白々と光る」といった、小説などで見られる表現がもちいられる。
 ☆知識として獲得したことや、自分がつくりだした意見をまとめて、しかも一般化抽象化して、学者や評論家が書くような概括的表現にまとめるときの書きかた(Ⅴ)
 この書きかたをするのには、たくさんの事実を、経験したり調査したりして知っているばかりでなく、それを本に書いてあることや、他人の意見などとくらべ、やがてこれを自分の創意・まとめ・意見として、「……である」「なのである」(歴史的記述のときは「過去形」)と一般化して書かなければならないのだった。その文章の一行一行に、読むひとが、具体的な事実をはめこんでくれて、「これは本当だ」「まったくだ」と思ってくれるように書かなければならないのだった。

この本のはじめに—より複雑なことを書かせるための指導
  新しい指導分野
  その指導内容の予告
  なぜ必要か
一 「必要な説明部分」を挿入して書く文章の指導
 1 その意味
  どんなところにどんな形で
  子どものばあいも
  指導の方法の三つ
 2 その実例
  実作にそうて(1)
  実作にそうて(2)
  実作にそうて(3)
  学生の場合
  おとなの作品にそうて
 3 そのつど、そのつど入れる説明
  そのつど、そのつど入れる説明
  このような場合の鑑賞のさせかた
  もうひとつの説明
 4 ひとりひとりの子に「説明」を入れさせる指導
  もしもこんな作品がでたら
  その前に指導しておきたいこと
  「たとえば」といえる例を貯蔵しておく
  さて□□君との話しあい
  ひきだしかたと入れさせ方
二 「実例」をいれる表現の指導
 1 その意味
  総合的説明形表現のある部分に
  三年生の文例
  五年生の文例
  第一段階の指導の結果が生かされるか
  中学生の文例
  挿入のしかたと、元へのもどしかた
  おとなの文章のばあい
 2 指導の方法について
  抽象的より具体的に
  鑑賞による指導法(1)
  鑑賞による指導法(2)
  意識して指導したあとの鑑賞
三 叙述にきびしさを求める指導
  おおめに見てやれるとき
  おおめに見てやれないとき
  どんな指導方法か
四 継続態表現をさしはさませる指導
 1 その意味
  これはどんな表現の技術か
  子どものばあい
  観察記録のばあい
  萌芽的なかたち
  意識的なものの初歩
  小学五、六年生の実例
  ていねい体文章のばあいも
  中学生の実例
 2 具体的な指導方法
  一斉指導はできない
  鑑賞をさせ、いつかあらわれるのをまつ
  おとなの場合でも
五 「会話」「方言の会話」を入れさせる指導
 1 その意味
  どう位置づけられてきたか
  別な考えかたもある
  会話を書かせる新しい意味
 2 その具体的な指導
  方言での話・会話をいれるとき
  地の文と会話のちがい
  大都会方言も
  考え方や感じ方のあらわれる方言を
  おとなの場合
六 概括的な文章の表現指導
 1 いままでの復習とその意味
  一回限りの具体的経験の再現
  なんべんか経験したことをまとめて説明する
  途中に説明部分を入れる
  説明のあいだに実例をいれる
  継続態の表現をいれる
  これらがなぜ大切か
 2 その実例
  おとなの文章を見てみよう
  自然のことを書いても
  ある考えを書いた文章
  歴史的な書きかたの文章も
  ひとは話しことばでも、これを
 3 予備的な指導
  子どものための標語として
  心におもったことを書いた場合
  老人やおとなの話・会話の部分で
  板書をするときも
  公理や規定を視写させる
  百科事典などの短い項目
  文筆活動法を大事にする
 4 その指導の手順
  いつごろから書かせるか
  前提となるひとまとまりの文章
  参考文例の比較研究から
 5 なにを、どんなときに
  なにかを調べたり知ったり
  ちいさいせまい範囲のことから
  自由研究としての題材
  総合学習の成果を
 6 その構成の指導
  たんざく形の紙にことがらを
  一枚のひろい紙面のはじめとなかとおわりに
  この種の文章の普通の構成
  こころみに、さっきの構成で
  各部分にいれることがら
  読ませることでも
 7 叙述・記述の指導
  まずおとなの文章から
  歴史的な記述のとき
  子どもの文章のとき
七 あらゆる文章を自由自在に
 1 いままでの力を発揮させて
  ここで復習をしてみれば
  これからの勉強
  そこでまず見本を
  この文章の書きかたの特徴
 2 文章のなかの「時間」の記述
  時間をあらわすばあい
  文のテンスと文章のテンス
 3 表現上のくふう(表現性)の指導
  事実と表現と
  表現性への自覚
  もっと欲をいえば
あとがき
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『みんなの綴方教室』 [書籍]




上條晴夫さんは『子どものやる気をひきだすノート指導』(学事出版)において、「授業感想文」指導のコツを示しています。その一つが、本書に出てくる「三つある式」です。

 (イ)まず、すべての子どものつづりかた用箋、原稿用紙、ノートのはじめに「私のくせ」と題を書かせ、ついで、
 ☆わたしにはわるいくせが三つある。
と「書きだし」の文を書かす。その下につづけて、「なにすること」と「なにすること」と「なにすること」であると、そのくせをあげさせる。
 (ロ)つぎに行をべつにし、新しい段落をつくることにして、「第一のくせ」の説明をしなさい。こういいつける。
 (ハ)つぎにおなじようにして「第二のくせ」の説明。
 (ニ)つぎにやはり「第三のくせ」の説明。
 (ホ)自分の「わるいくせ」について、まとめて考えていること、感じていることがあったら、それを書かせる。また、よい「くせ」もあるというなら、それもかかせる。

このような書き方を授業感想文にも活用できるとして、上條さんは、さまざまなバリエーションを示しています。たとえば、三つの理由について「重要であると思う順番に書きなさい」「重要なものほど詳しく、つまり長く説明しなさい」と指示したり、「理由は○つである」のように理由の数を指示したりできます。

そもそも、本書の著者、国分一太郎さんは「三つある式」について、「長いあいだ、やや長いあいだにわたって、経験し考え感じている具体的なことを、まとめて説明風につづらせる」ための「構成・構想の指導」として紹介しています。このようなタイプの文章は「過去のできごと、過去の経験を、それがあった順序どおり・時間のうつりかわりにそのままそって書きつづる」「文章の構成・構想を事件の推移・時間の進行の順序にそうてつくりあげる」のではありません。そのため、頭の中では「再生的想像(表象)」だけでなく、「かなりの程度の創造的・構成的な想像、思考」が必要とされています。

国分さんの指摘する「再生的」ではなく「創造的・構成的」という言葉に、〈書くことによる教育〉の手がかりがありそうです。上條さんが「出力型ノート」のために「三つある式」を取り上げたのは、このあたりが原因なのかもしれません。

なお、本書の続編として『続みんなの綴方教室』(新評論)も刊行されています。

はじめに
  「みんなの」とするわけ
  だれでもできる
  すべての子どもために
  七〇年代教育
  能力主義
  先天的素質
  平等の原則
  子どもも親も
  つづりかたでそれはできるか
一 まずこのような教室を
  本の勉強と生活の勉強
  生活勉強重視教室
  事実からまなばせるしごと
  話したがり屋、知らせたがり屋
  表現活動をおもくみる教室
  聞きたがり屋、知りたがり屋
  なぜそういう教室になるか
  先生も同じ仲間
  自由な教室
二 いくつかの前提
 1 他の教科や教科外で書かせること
  その教科のために
  つづりかた教育としてではなく
  なまの事実を書く機会
 2 読みかた教育をしっかりやること
  鑑賞享受
  三多の法則
  表現よみ
 3 文字をしっかり教えること
  かな文字
  音節法による指導
  指導の順序
  その上の学年でも
三 ある日ある時ある所であった、あることをつづらせる
  この意味
  基本の基本
 1 入門期の指導
  一年生のために
  教師によるいいなおし
  教師による書きとめ
  よその子の文章を
  「はじめ」「なか」「おわり」の意識
  一年生でない入門期
  まず観察・点検
  鑑賞をさせること
 2 表現意欲をおこさせる指導
  なにを書きたいかの指導
  表現の契機の指導
  契機(モチーフ)のいろいろ
  どこでこの指導を
 3 取材の指導
  取材指導と題材指導
  取材指導の三つの面
  そのひとつ・取材の多面化
  多面化の実際指導
  自由取材と課題取材
  そのふたつ・取材の深化
  その三つ・取材の個性化
  取材から題材へ
 4 題材の指導
  題材指導
  題材
  ふところにいつも三つを
  「よい話を」
  「書きたくてたまらないことを」
  内容的には
  心のゆれうごきへのはたらきかけ
  題材の紹介
  作品の鑑賞批評で
  比較法による指導
  テーマをもたせる題材指導
 5 構成・構想の指導
  構想指導
  パラグラフ(段落)づくり
  なかみとの関係で
  「はじめ」「なか」「おわり」の意識
  こんなふうには書きださせない
  最初の構成意識
  この自覚をつよめるのには
  ひとつの教具
  「ことがら」という学習用語
  理くつと実際
  作品からまなばせる
  作業としてやらせる方法
  いよいよ構想計画を
  事実や事件の順序とちがうかきかたをする構想・構成
 6 記述・叙述の指導
  記述指導
  緊張の態度の指導
  よく思い出させる
  なにを思いだすのか
  ものごとをよく見つめよとは
  正確に書くこと
  文法の知識
  普通の書きだしから
  「会話」からはじめる書きだしは
  よんではつづけろ
  順序よくかけ
  くわしく、こまかく
  よくわかるようにかけ
  不特定多数をあいてに
  色もかけ
  においも書け
  音も書け
  手ざわり、はだざわりも書け
  動作や表情を書け
  ようすやうごきを書け
  あたりのありさまをも書け
  自分がしたことを
  量のことも書け
  性質もうつせ
  変化についてもかかせる
  気持も考えもハッキリ入れる
  気持のあらわれの動作もうつせ
  会話を話しあい、しゃべりあったとおりに
  さまざまな指導方法と機会
  作品鑑賞による
  教師の朗読のとき
  作品研究のとき(1)
  作品研究のとき(2)
  作品研究のとき(3)
  教師の赤ペンで
  週に何人かのため
  ひざもと指導
  練習としての指導
  してきて書かせる
  して見せて書かせる
 7 推考の指導
  まちがい字・ぬけ字直し
  マルとテンとカギ
  段落のはじめと行がえ
  前とうしろのくいちがい
  推考うながしの記号
 8 鑑賞批評の指導
  鑑賞のたいせつさ
  教師の用意
  鑑賞の授業
  つづったあとの鑑賞批評
  つづりかたの授業の特質
  ひとつひとつを読みながら
  ごくあたりまえな鑑賞批評の授業
  内容・生活のしかたを主とした鑑賞批評
  表現方法を主とした鑑賞批評
  協同批正ということでは
  自己批正
  おしまいに
四 長いあいだ、やや長いあいだにわたって、経験し考え感じている具体的なことを、まとめて説明風につづらせる
 1 この指導のためのまえがき
  順序を逆にしないこと
  この書き方は一段とむずかしい
  もうひとつのあやまち
  並行して指導してよい
  とりたてて指導していく
 2 どんな文章を書かせるのか
  まず実例を見よう
  長いあいだ・やや長いあいだの意味
  経験し考え感じていること
  考え感じていることは
  具体的なことを
  「まとめて」の意味
  説明風に書かせる
  説明する述べ方のこと
 3 表現の契機・意欲の指導
  課題でも自由作でも
  知らせたがり屋
  知る意味・よろこび
  説明したがり屋
  仲間は知っていても
  自分の知りぐあい
  教えてあげる意欲
  教師の極意
 4 取材・題材化の指導
  はいりやすいがむずかしい
  けなすな、なれさせろ
  題材のねうちについての意識
  ねうちある題材とは(イ)
  ねうちある題材とは(ロ)
  ねうちある題材とは(ハ)
  低学年でのこの指導
  中学年でのこの指導
  高学年でのこの指導
  中学生のための指導
 5 構成・構想の指導(Ⅰ)
  これが指導のかなめ
  題材化とむすびつく
  いくつかの構成の種類
  さまざまな視点による構成の指導
  構成要素をならべていく構成の指導
  物事を比較していく構成
  前とのちがいをあげていく構成
  はじめに結論をだす構成
  実際の作品にそくして
 6 構成・構想の指導(Ⅱ)
  この場合の練習的方法
  「三つある式」練習法
  「鈴木くんのことを書くなら」法
  「バラしたものの復元」法
  「きれいな印刷で見せる」法
  構成計画表その他
 7 叙述・記述の指導
  つたえる形のすぎさらず
  形容詞のすぎさらず
  述語になる第一形容詞のいいおわる形
  述語になる第二形容詞のいいおわる形
  名詞に「だ」「である」「です」などがついていいおわる形
  ただし文法教育イコールつづる教育ではない
  だからこれと反対に
  読みかた教育でよい説明風の文章を読ませる
  子どものよい作品の叙述にふれさせる
  書きだしの指導(イ)
  書きだしの指導(ロ)
  書きだしの指導(ハ)
  書きだしの指導(ニ)
  つづけぐあいの指導
  説明的叙述の持続のため
  知っていることを書きとおす
  もしべつのひとが書くなら・練習的方法の(1)
  一文一文の吟味・練習的方法の(2)
 8 ここらへんまでの到達を
五 この巻のおわりでのひとこと
あとがき
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学級の問題を金魚鉢で解決! [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版雑誌『授業づくりネットワーク』「あすの授業」コーナーの原稿を、私なりの視点で検討していきます。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』2010年3月号
学級活動(小6)/村田朱音 学級の問題を金魚鉢で解決!

「金魚鉢」とは何でしょうか。「伝言板」によると、「岩瀬直樹氏が講座で紹介」した手法のようです。ルールと手順が、次のように枠囲みされています。

二重に円を作ります。内側の皆さんが金魚です。ここにはトラブルに関わった人が座ってください。他の皆さんは金魚鉢のように外側を囲みます。先生は口出しをしないので、自分たちで解決策を考えましょう。これまで一緒に学んできた皆さんならできるはずです。ルールと手順は次の通りです。
(1)話をしていいのはマイク(ぬいぐるみでも可)を持っている人だけです。
(2)その人が話し終わるまでは割り込まない。
(3)まず、内側に座っている子どもたちからトラブルの概要を説明します。
(4)外側と内側で質疑応答をします。
(5)解決策を出し合います。

「先生は口出しをしない」上に、「話をしていいのはマイク(ぬいぐるみでも可)を持っている人だけ」という制限が与えられているため、誰がどのように話し合いを進行させるのかが気になります。続きを読んでいきましょう。

すると、教師は「話を聞きながら、問題の概要が分かるように事実だけを整理して板書」していることが分かります。また、教師は記録役だけでなく、『外側の人から質問をどうぞ』のように、司会役を担当していることも分かります。さらに、質疑応答の場面で「相手を責める言葉が出た」ときには、『それは質問ではありません。解決策を考えるときに話してください』のように審判役も務めています。どうやら、いつも「先生は口出しをしない」のではなく、必要に応じて指導に出ているようです。

それでは、具体的に、どのような場面で指導に出るのでしょうか。「解決策を出し合う」場面を見てみましょう。

『同じ問題が起きないためにはどうすればいいか解決策を出し合ってみましょう』
 すると、外側の子どもたちから建設的な意見が出される。
・今度から〜なルールにすればよい。
・でも〜になるかもしれない。
・そんなときは〜すればいい。
 子ども達は納得し、共通理解を図る事ができた。

残念ながら、「〜」の部分が多すぎて、一般読者には村田さんの学級で何が起きたのか、理解できないと思われます。個人的なトラブルに関わる事例なので具体的に書けないのかもしれませんが、個人名を出しているわけではないので、もう少し具体的なエピソードが欲しいところです。

概括的なシステムを示しただけの実践ですので、その分、具体的なエピソードが書き込まれない限り、読者に良さを伝えるのは難しいと思われます。再現可能性を犠牲にするならば、それを補って余りあるほどの伝達可能性を確保する必要があるのではないでしょうか。
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足形をたどって、ジャンプして音楽を感じよう [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版雑誌『授業づくりネットワーク』「あすの授業」コーナーの原稿を、私なりの視点で検討していきます。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』2010年3月号
音楽小学校高学年・特別支援学級)/湯藤瑞代 足形をたどって、ジャンプして音楽を感じよう

「授業のへそ」を引用します。

 歌の指導では、フレーズやリズムを楽しく体感したい。そこで、歩数を数えながら歌う「セブン・ステップス」に合わせて、友達と一緒に足形を辿りながら歌い、フレーズの切れ目やリズムの楽しさを感じさせたい。

「セブン・ステップス」は、「A4用紙7枚 それぞれ1〜7の数字と足形」を「1〜7を順番に並べ」ながら歌います。湯藤さんは次の三つの指示・発問を枠囲みしています。

 スタートからゴールまでの間に1〜7のカードを並べてください。

 数字の順番に、足を足形に合わせて歩きながら歌おう。

 2と3の間を広くして、両足ジャンプをして歌おう。

短い言葉で簡潔に記されていますが、教師の指導言が、よく分かります。足形の図も示されていますので、読者も追試しやすいでしょう。

システムの説明は充分だと思われますので、あとはエピソードの描写を心がけると良さそうです。養護学校の実践ですので、もう少し、個の動きがうかがえる書き方をしても良いかもしれません。

たとえば、図で示されている7枚のカードですが、左ききの人が並べたようです。右・左・右・左……ではなく、左・右・左・右……でないと、うまく足が運べないからです。

このような個の具体的な動きがうかがえるようなエピソードを書き込むと、授業の様子が活き活きと伝わり、伝達可能性が高まると思われます。
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ミカンの皮の秘密〜リモネンのすごい力〜 [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版雑誌『授業づくりネットワーク』「あすの授業」コーナーの原稿を、私なりの視点で検討していきます。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』2010年3月号
理科(小5)/西田智行 ミカンの皮の秘密〜リモネンのすごい力〜

「授業のへそ」を引用します。

 給食中に子どもたちがよくするのがミカンの皮の汁を飛ばす「目つぶし攻撃」である。
 ミカンの皮の汁といった身近な素材を使っての実験のため、子どもたちの食いつきがいい。
 また、環境問題にも結び付けることができる。

子どもだけでなく、大人も引きつけられる内容です。どのような実験か、見てみましょう。

1 風船割り実験
 大きく膨らませた風船を左手に持ち、子どもたちに提示する。
 このときに、右手でミカンの皮の外側が表になるように折り曲げ、ミカンの皮の汁を絞り出しておく。
 そして、その汁を風船に塗って『風船が割れる!』と叫ぶ。そしてその直後に「パーン」という大きな音とともに本当に風船が割れる。あまりのインパクトの強さに教室は騒然。

風船にミカンの皮の汁を塗っただけで割れるとは驚きです。「教室は騒然」というのも、うなずけます。ただし、この場面の指示・発問を枠囲みすると、読者は追試しやすいでしょう。たとえば、次のような教師の言葉を枠囲みしてはどうでしょうか。

 このミカンの皮の汁を使って、風船を割ってみせましょう。

その後、「ろうそくに火をつけ、ろうそくの炎に向けてミカンの皮の汁を飛ばしてみる」実験を続けます。「汁に炎が燃えうつるようにパチパチと燃える」様子を見せた後、教師は次のように発問しています。

 ミカンの皮の汁には何が含まれているでしょう。

この発問は枠囲みされています。この授業の骨格となる発問ですので、枠囲みされていると分かりやすいです。西田さんは、この1箇所のみ、枠囲みしていますが、同様に、もう一つぐらい、枠囲みを増やしたいところです。どこを枠囲みすべきか、考えてみましょう。

3 地球にやさしいリモネン
 裏にPSと書かれたポリスチレン製の食品トレイを用意する。
 これにミカンの皮の絞り汁をつける。すると汁のついたところが溶けていく。
 そして、子どもたちにミカンの皮と適当な大きさに切ったトレイを渡し自由に実験をさせる。

枠囲みすべき箇所は、この部分のように思われます。教師が示範した後、次のような発問をするのです。

 リモネンをつけて、トレイを自由に溶かしてみましょう。

つまり、この授業は「風船割り実験」で子どもたちの興味を喚起し、実験の正体「リモネン」を教えた上で、自由に実験させるという構成になっています。このような指導の骨格となる指示・発問を枠囲みすると、授業の再現可能性が高まるはずです。
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「スペシャルチョコレート」でくらべっこ! [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版雑誌『授業づくりネットワーク』「あすの授業」コーナーの原稿を、私なりの視点で検討していきます。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』2010年3月号
算数(小1)/黒澤知子 「スペシャルチョコレート」でくらべっこ!

「スペシャルチョコレート」とは何でしょうか。次の準備が示されています。

 縦(36cm)、横(24cm)の黄色チョコと、縦(27cm)、横(30cm)のピンク色のチョコを作る。
 包装紙の中にはアルミホイルで包まれた「板チョコ」(紙)を入れる。「板チョコ」1つ分は、縦(9cm)、横(6cm)の長方形である。

「板チョコ」の図も示されているので、どのような教具を用意したのか、分かりやすいです。この「板チョコ」を示した上で、次の発問が枠囲みされています。

 この2枚のスペシャルチョコレート、どちらの方がチョコの面が広いでしょうか? くらべっこ!

「チョコレート」の大きさくらべですから、この導入の発問で、きっと子どもたちは身を乗り出したことでしょう。ただし、黒澤さんは、この原稿で一つしか枠囲みしていません。その後の授業の展開の中で、指導の骨格となる指示・発問があったはずです。それを探してみましょう。

 前の時間に、重ねて比べればどちらが広いか確かめられるという学習をしていた。子どもたちはすぐに2枚を重ねて比べていた。
「どっちもでっぱっちゃうよ」
という声が出た。
『そうだね、どうする?』
と投げかける。

この『そうだね、どうする?』という教師の指導言において、何らかの教師の意図が働いていた可能性がありそうです。直接比較ではなく、任意単位を使った比較を促すような声かけを枠囲みすれば、読者が追試しやすくなるでしょう。

もう一つは、次の最後の場面です。

 そしてチョコレートの周りのアルミ箔を開いていく。中から本物のような板チョコ模様が出てきた。さっそく、その板チョコ模様を数える。
「ほおお〜!」
びっくりした声があがる。

ここは授業のクライマックス部分です。ぜひ、教師の指示・発問を枠囲みで強調したいところです。

「スペシャルチョコレート」という特徴的な教具を使った授業ですので、その良さが伝わるような枠囲みを心がけたいものです。
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気になる新聞記事を紹介しよう〜新聞を活用したまとめの学習〜 [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版雑誌『授業づくりネットワーク』「あすの授業」コーナーの原稿を、私なりの視点で検討していきます。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』2010年3月号
社会(小3)/佐竹康弘 気になる新聞記事を紹介しよう〜新聞を活用したまとめの学習

それぞれが自分の「気になる新聞記事」を選んで紹介する授業です。次のように進めます。

(1)各グループに新聞を渡し、交換しながら読み合う。
(2)その中から「自分が一番気になる新聞記事」を切り抜き、「わたしの気になる新聞記事カード」として貼る。
(3)どうしてその新聞記事が気になったのかをカードの裏面に書く。
(4)グループで「自分が一番気になる新聞記事」について紹介し合う。
(5)今日の学習のふり返りを書く。

準備するのは「グループ分の当日の新聞」です。この点からもうかがえるように、「グループ」で学習を進めるところがポイントのようです。そこで、上記の進め方(1)の部分が、どのように描写されているかを見てみましょう。

 グループで学習を進めるなかで、
「どっちの記事にしようかなあ」
と新聞を並べて悩んでいる姿や、
「えっ、そんなに小さい記事?」
「難しそうな記事だけどなあ…」
などと、自分や友達の親が選んだ新聞記事に対してのつぶやきが見られた。

子どもたちの会話に出てくる「どっちの記事」「そんなに小さい記事」「難しそうな記事」の具体例が知りたいところです。

また、進め方(4)のところで、子どもたちが実際に紹介した作品も読んでみたいところです。

以上の点からうかがえるのは、エピソードの描写に費やす分量が、決定的に不足していることです。システムの説明(枠囲み)が原稿の後半に食い込んでいるために、エピソードが中途半端になってしまったのでしょう。授業の導入場面を簡潔にして、メインとなる学習場面を手厚く描けば、全体のバランスが取れるものと思われます。
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正しく早く楽しく書ける「漢字ビンゴ」 [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版雑誌『授業づくりネットワーク』「あすの授業」コーナーの原稿を、私なりの視点で検討していきます。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』2010年3月号
国語(小2)/田川理映子 正しく早く楽しく書ける「漢字ビンゴ」

「正しく早く楽しく」書ける「漢字ビンゴ」の授業です。「楽しく」はともかく、「正しく早く」を冒頭に掲げたところが田川さんの工夫点のようです。枠囲みされたルールを見てみましょう。

(1)12個の漢字を音読する。
(2)9個選び、ビンゴマスに5分間で丁寧に書き写す。9個書けた人は、用紙の空きスペースに漢字練習をする。
(3)教師が任意に読み上げた漢字をチェックする。
(4)縦・横・斜めのどれか一列がそろったら「ビンゴ!」と言う。
※最初にビンゴになった子は「最速ビンゴ賞」。一番多かった子は「最多ビンゴ賞」。空きスペースに多く漢字を書けた子は「たくさん書けたで賞」がもらえる。

ルール(2)「用紙の空きスペースに漢字練習」は、田川さんの工夫点のように思われます。「たくさん書けたで賞」というアイデアもユニークです。「早く」書くための工夫と言えるでしょう。

このオリジナリティのあるルールの部分を、ぜひエピソードとして描写してほしかったところですが、その後、特に取り上げているわけではありません。その代わり、田川さんは「正しく」書く部分については、次のように描いています。

ある子は、
「ビンゴ!」
 と言ったと同時に席を立ち、教師の前に来た。その子は祈りながら待っている。惜しいミス。目をつぶりたくなるが、次は正しい漢字が書けるように丁寧に教える
「残念だけど、次こそがんばるぞ!」
『この心が大切だね!』
と、めげずに頑張る姿を褒める。
 最後にビンゴの数を伝え合い、最多ビンゴ賞を決める。
 ※最初に教師がチェックするのは最速・最多ビンゴの子のみで、他の子は集めてからチェックを行う。

「正しく」書くための押さえ所が、簡潔に描かれています。

「正しく早く楽しく」とポイントの多い実践ですが、その工夫がうかがえる書き方だと思われます。
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『授業づくりネットワーク』2010年3月号 [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版雑誌『授業づくりネットワーク』の紹介です。「あすの授業」コーナーなど、いくつかの原稿については、私なりの視点で評価していきます。あわせて、ご覧ください。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』


特集:教育技術の誕生2―ライフヒストリーアプローチの可能性―
図解!ライフヒストリーアプローチとは何か?/森脇健夫
物語を楽しむための「10の観点」とその由来〜白石範孝氏に聞く〜/鶴田清司
「学び合い」教師誕生とその由来〜水落芳明氏に聞く〜/赤坂真二
書く楽しさを知る「ライティング・ワークショップ」とその由来〜岩瀬直樹氏に聞く〜/阿部隆幸
こだわりの教育技術!そのライフヒストリーを書こう!/上條晴夫
ライフヒストリーアプローチ―文献案内―/藤原顕

第2特集:わたしの学級担任論
教師教育には学級担任論が必須である!/池田修
自分の信念を伝え、学級は生徒に任せる/北村明裕
「学級担任」として、学級づくりの力をつけねばならぬ!/中村健一
「授業づくり」と「学級づくり」/秋澤美加子
継続したものしか残らない/山田将由

【たのしい実践】
「単元ナビ」の大いなる可能性(社会・小5)/頓所重男
ペイントワークショップ「にじのたね」(図工・小1)/川本敦

【連載】
・授業成立入門〜ハイブリッドのすすめ/石川晋 「教師の学び方」を問い直す
・職員室で手軽にできるワークショップ型研修/八巻寛治 学年まとめの学級懇談会「互いの頑張りにエールを贈ろう!」
・教師教育の今/矢野博之 教育と研究をつなぐ(2)〜教師にとっての研究〜
・特別支援教育おすすめ教材・教具と指導のアイデア/池田康子
・教室がなごむお笑いのネタ/佐々木潤
・オイカワヒロコの保健室日誌/及川比呂子

【あすの授業】(3月)
国語(小2)/田川理映子 正しく早く楽しく書ける「漢字ビンゴ」
社会(小3)/佐竹康弘 気になる新聞記事を紹介しよう〜新聞を活用したまとめの学習〜
算数(小1)/黒澤知子 「スペシャルチョコレート」でくらべっこ!
理科(小5)/西田智行 ミカンの皮の秘密〜リモネンのすごい力〜
音楽(小学校高学年・特別支援学級)/湯藤瑞代 足形をたどって、ジャンプして音楽を感じよう
学級活動(小6)/村田朱音 学級の問題を金魚鉢で解決!

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