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さがせ! さかなの好きなエサ [あすの授業]

『あすの授業アイデア50 小学校1・2年全教科』(学事出版)に掲載されている授業です。タイトルの詳細は次の通りです。

生活科〔磁石〕さがせ! さかなの好きなエサ/佐久間順子

「授業のへそ」を引用します。

 画用紙で作った魚の目にフェライト磁石をくっつける。そして、鉄・アルミ・紙・ゴムなどをエサとしてさかなつりをする。こうすると、つり竿の糸の先に磁石をくっつけ、鉄片をつけた魚をつる方法よりずっとおもしろい。
 子どもは本物さながらに、つりの醍醐味を味わうことができる。つれないエサは取りかえてみる。エサをつけかえながら、磁石につくものとつかないものに分けていく。(1年)

よくある魚つり遊びですが、「鉄・アルミ・紙・ゴムなどをエサ」とするところがユニークです。「つり竿(細竹80DM、たこ糸70CMの先に洗たくばさみ1をつけたもの)」を用意するので、子どもたちは、さまざま「エサ」を試せるしかけになっています。

この遊びの面白さは、次の教師と子どものやり取りに現れています。

 このつり堀のさかなたちが好きなエサは何でしたか? 先生に教えてください。

 子どもから、口ぐちに答が返ってくる。
「紙ばさみと安全ピンとクリップだったよ」
「アルミ箔は光っているから釣れると思ったけど、ぜんぜん釣れてこなかった」
「紙は釣れないってこと、始めから、わかってたよ! でも、やってみた」
「ゴムは、マグシートと似てるから、つくと思ったけど、ダメだった」
「先生、クリップには3匹も、くっついてきたよ」
「磁石って、かなものがつくんだよ」
「ちがうよ、鉄がつくんだぞ」

「伝言板」によると、このアイデアは「『やさしくて本質的な理科実験2』高橋金三郎・若生克雄共編、評論社、1976年を参考にした」そうです。もう30年以上も前の本ですが、昔の教材開発が今でも参考になることが、よく分かります。
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わあ 生きてる! アゲハのブローチだ [あすの授業]

『あすの授業アイデア50 小学校1・2年全教科』(学事出版)に掲載されている授業です。タイトルの詳細は次の通りです。

生活科〔生き物〕わあ 生きてる! アゲハのブローチだ/池田和夫

「授業のへそ」を引用します。

 学年の終わりが近づくと、教室内の整理整とんを手がける。そんなとき、やっかいなのが飼育していた虫などである。
「池田先生、むし、すきでしょ。アゲハのさなぎがあるんだけど……。」
 さっそく、家に持ち帰る。部屋の中はずいぶん暖かったのだろう。春休み中に羽化し、成虫になってしまった。
 羽化する瞬間を子どもたちと見たいと思っていた計画はだいなし。ともかくハチミツをあたえて育てた。
 ところが、思わぬ発見。外はまだ寒く、日中でもアゲハは飛べないのである。私の指やセーターにとまり、はねを少し動かす程度。
 よし、これだ! 春一番の授業。

本物のアゲハという教材があればこその授業です。「伝言板」にもある通り、「この授業は、偶然入手したアゲハのさなぎが素材」です。本物が見つかれば言うことなしですが、そうでなければ、写真などの教材を活用することになるでしょう。

その場合、この原稿に書いてある「どんな学校にも、ミカン、サンショ」などにアゲハがいるという情報や、「発見したら、枝ごと収集し教室に持ち込む」というアイデアが参考になりそうです。
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吉四六パズルに挑戦! [あすの授業]

『あすの授業アイデア50 小学校1・2年全教科』(学事出版)に掲載されている授業です。タイトルの詳細は次の通りです。

算数〔図形〕吉四六パズルに挑戦!/田中博史

「授業のへそ」を引用します。

 子どもたちが喜んでやる色板パズルを紹介する。
 名前を吉四六パズルという。下図の4枚のピースを使っていろいろな形をつくっていくあそびだ。
 (全学年実践可能。ここでは1年生の実践を紹介する。)

「4枚のピース」は三角形・台形などが組み合わさっています。ここでは長方形の形が示されていますが、それらを組み替えると、いろいろな形になります。授業ではウマの形を子どもたちに見せながら、次の指示・発問を行っています。

 この4つのカードをくみあわせると、いろいろな形を作ることができます。
 今日は、みんなに、いろいろな形づくりに挑戦してもらいます。

 みんな上手だな。では、こんどは先生が、黒板にかく形を作ってみてください。できるかなー。

パズルそのものに表現的な活動を促す要素が含まれています。そのため、最初に教師が例示するだけで、子どもたちは自分で工夫しながら活動に取り組めるでしょう。本実践以外にも、さまざまなパズルがあります。効果的に授業に取り入れたい教具です。
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さわって当てよう どんな形? [あすの授業]

『あすの授業アイデア50 小学校1・2年全教科』(学事出版)に掲載されている授業です。タイトルの詳細は次の通りです。

算数〔図形〕さわって当てよう どんな形?/塩谷賢司

「授業のへそ」を引用します。

 箱の中に入っているものを手でさわって当てる。楽しいゲームになる。
 このゲームを2年生の算数の授業に取り入れてみる。さわって当てるものは、三角形、四角形、食パン型の図形とする。
 ゲームの中で、子どもたちは、三つの形を区別するために、辺、頂点及びそれらの数を意識することになる。
 楽しみながら、図形の特徴を実感できるのである。

「ゲームを2年生の算数の授業に取り入れ」たところに、本実践の特徴が現れているように思えます。それは、以下の発問・説明・指示にもうかがえます。

 この穴の中から手を入れて、先生が言う形を、触わるだけで箱の中から取り出せますか。

 あなたが選んだ形は、どこでそれと分かりましたか?

 とんがっているところを頂点、まっすぐになっているところを辺と言います。

 板書をノートに写して(  )の中に頂点と辺の数を書き込みなさい。

「辺、頂点及びそれらの数」の導入として、このゲームを「取り入れ」たわけです。最初は楽しく始まっていますが、授業が進むにしたがって「説明」「指示」が増えてくるため、雰囲気が重くなる心配があります。「ゲーム」が逆効果にならないように注意する必要がありそうです。
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5−2=5……え〜!? [あすの授業]

『あすの授業アイデア50 小学校1・2年全教科』(学事出版)に掲載されている授業です。タイトルの詳細は次の通りです。

算数〔ひき算〕5−2=5……え〜!?/田中博史

「授業のへそ」を引用します。

 「式の意味やはたらきの理解を深める」という項目が新指導要領のキーポイントにあがっている。
 式の意味にについて考えることを1年生の段階から大切にしていきたいと思う。
 本実践では、ひき算の場面を具体的な絵で提示して、その結果の場面から立式するという流れを仕組んだ。ひき算では、結果の場面に、ひかれる数が見えなくなってしまっていることが多い。そのため、文で提示された問題の時には、起こらないような式の間違いが起こる。
 この点を授業の中でしっかりと話し合わせることで、ひき算の式の意味を子ども達に深く浸透させていこうとした。(1年)

この中でポイントとなるのは「ひき算の場面を具体的な絵で提示」の部分でしょう。「結果の場面」だけの絵を見ると、間違いが起こるというのです。具体的には、7個のりんごを2個食べたとき、残った5個に気を取られて「5ー2=5」という式を立ててしまいます。

この問題を解決するために「3コママンガ」で場面のうつりかわりを説明しています。次の通りです。

「はじめに7こりんごがありました。」
「A子ちゃんが2こたべました。」
「すると、5こりんごが、のこりました。」

これを絵と一緒に考えさせると、「7−2=5」となるのです。「3(4)コママンガ」「紙芝居」など、視覚に訴える教材は効果的と言えるでしょう。
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ホメホメクラブ [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版雑誌『授業づくりネットワーク』「あすの授業」コーナーの原稿を、私なりの視点で検討していきます。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』2010年6月号
学級活動(小学校全学年)/飯村友和 ホメホメクラブ

ホメホメクラブとは「二人一組でとにかく相手のことを褒めまくる」活動です。本実践のシステムを、飯村さんは次のように箇条書きしています。

(1)二人一組になる。
(2)ジャンケンをする。
(3)負けた人は、相手を一つ褒める。
(4)勝った人も同じように一つ褒める。
(5)順番に言っていく。
(6)言えなくなった方が負け。
(7)オウム返しはダメ。

シンプルで分かりやすい説明です。このような説明なら、子どもたちも、すぐに活動できるでしょう。次のような「楽しい雰囲気」が描写されています。

「ホメホメクラブー!」
「イェーイ!」
 このように、最初にかけ声をみんなで言って、楽しい雰囲気で始める。
 「ジャンケンポイ」の後、教室中からこんな言葉が聞こえてくる。
「頭がいいね」
「いつもおしゃれだね」
「友だちがたくさんいていいね」
「たくさん発表していてすごいね」
「足がはやくてうらやましい」
「いつもニコニコしていていいね」
 子ども達は、笑顔笑顔笑顔である。
 勝負がついたら、
「勝ったー」
「負けたー」
と勝ち負けでも盛り上がる。
 相手をかえて、いろいろな友だちと対戦。教室中が褒め言葉であふれ、たいへんな盛り上がりである。

子どもたちの楽しく活動する様子が、会話を中心に伝わってきます。

1点だけ、気になるのは時間の情報が分からないことです。一つのペアでやり取りする時間は多くても2〜3分でしょう。相手をかえて活動したとしても、繰り返すのは4〜5ペアでしょうか。そうすると、この活動だけで45分間の授業を構成するのは長すぎるように思われます。何か他の活動と組み合わせたり、短時間で行ったりしたのかもしれません。時間が明示してあれば、追試するときの参考になります。

また、実施学年の情報も欲しいところです。学年の発達段階に応じて、活動時間の調整も必要になるでしょう。このような情報も加われば、さらに読者の参考になると思われます。「小学校全学年」を対象にするのは良いのですが、基準となる実施学年だけは明示しておきたいところです。
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リーダーを育てるサッカー練習 [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版雑誌『授業づくりネットワーク』「あすの授業」コーナーの原稿を、私なりの視点で検討していきます。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』2010年2月号
体育(小5)/松久一道 リーダーを育てるサッカー練習

「授業のへそ」は、次の通りです。

 リーダーを中心としたサッカーのグループ(6名程度)の中で一人一人に役割を持たせ、参加意欲を喚起する。
 さらに、リーダー会議を開くことでリーダーとしての自覚を育てるとともに指導の自信をもたせる。

そして、「授業の流れ」では、次の3項目が記述されています。

1 オリエンテーション
2 リーダー会議
3 リーダーを中心に練習する

つまり、第1時の「オリエンテーション」から、毎授業前日までの「リーダー会議」、そして「リーダーを中心に練習する」毎時間の授業の様子の概略が説明されています。「単元」全体の流れは分かるのですが、「授業」の流れについては、残念ながら伝わってきません。やはり、「あすの授業」の原稿で、「単元」の流れを取り上げるのは無理がありそうです。

それでは、どのように記述すべきだったのでしょうか。松久さんの原稿を手がかりに考えてみましょう。

「1 オリエンテーション」に次のような説明があります。

パス、トラップ、ドリブルの練習内容は、教師が提示したものをグループで行う。

そして、「3 リーダーを中心に練習する」に次のようなエピソードがあります。

 リーダーは、会議で確認しているので、グループのメンバーに大きな声で、「足首を固定して蹴ると、まっすぐ跳ぶよ」などのアドバイスをしていた。

おそらく、これは「パス」の練習場面だと思われます。

この場面を取り上げて記述する方法が考えられます。教師はパスの練習内容をどのように提示したのか。リーダーとパスの練習目的をどのように共有したのか。その上で、リーダーを中心にパスの練習を進める様子を描写していくのです。

子どもたちが「生き生きと学び合う」様子を読者に伝えるには、執筆者が「生き生きと描き出す」工夫が求められると言えそうです。
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葉脈の標本作りで道管・師管の位置をつかむ [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版雑誌『授業づくりネットワーク』「あすの授業」コーナーの原稿を、私なりの視点で検討していきます。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』2010年6月号
理科(小6)/中井孝之 葉脈の標本作りで道管・師管の位置をつかむ

タイトルにある通り、「葉脈の標本作り」の活動が、この授業の中心になります。どのような活動か、中井さんの原稿から引用しながら箇条書きしてみましょう。

1.漂白した「ヒイラギモクセイ」の葉を、水槽の中で「やさしく」洗う。
2.「鋸葉」の部分に「葉肉」が残らないように、こすり取る
3.「葉脈」がはがれたら、「道管」「師管」を観察する。
4.葉脈を染めて「ラミネート」加工する。
5.「茎」の中の道管・師管とつなげて考える。

原稿から読み取れるのは、この5つの活動です。

1の「ヒイラギモクセイ」については、<授業前の準備>で次のように説明されています。

 ヒイラギモクセイの葉を約10%の水酸化ナトリウム水溶液で煮て、黄色っぽく脱色し、やわらかくしたあと、洗濯用漂白剤に一晩つけておく。
 白くなった葉をよく水洗いしておく。

「ヒイラギモクセイ」を漂白するとは、どのような作業かがよく分かります。

次の「やさしく」洗うとは、どのようにすることか。本文中に「白くなった葉を、水槽に張った水の中で、親指と人差し指ではさんで、やさしくこするように洗い……」とあります。これも、原稿から読み取れます。

2以降の「鋸葉」「葉肉」「葉脈」……のような専門用語についても、本文を何度も繰り返し読めば、なんとかついていけます。けれども、私のような文系人間にとっては、すぐに理解するのは、なかなか骨が折れます。その原因の一つは、先の見通しがもてないことです。先の1〜5のような箇条書きが最初に枠囲みされていれば、授業の概要が頭に入ります。それがシステムです。このシステムが読者に明示されないと、授業記録を読み進めていくのは、なかなか難しいのではないでしょうか。

この問題は、授業そのものについても言えそうです。この授業を受けた6年生の子どもたちは、最初に活動の見通しが示されていなかったのでしょうか。

『水の中で、やぶれないように、丁寧に葉肉をこすり取ってください』
『鋸葉の部分に葉肉がまだ残っています。爪ではさんでこすってごらん』
『透かして見ながら葉肉をきれいに落としてください』

このような一つ一つの指示が出るまで、子どもたちが活動を待っているのも不自然に思えます。おそらく、先の1〜5のような見通しを持たせた上で、活動に入ったのではないでしょうか。そうだとしたら、私たち読者にも、その見通し(システム)を示してほしかったものです。
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大きな数を調べてみよう! [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版雑誌『授業づくりネットワーク』「あすの授業」コーナーの原稿を、私なりの視点で検討していきます。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』2010年6月号
算数(小3)/神吉満 大きな数を調べてみよう!

「授業の流れ」の中から、三つの枠囲みを引用します。

 クラスのみんな(37人)が1日(3食)に食べるお米の重さはおよそ10kgです。だいたい何粒くらいあるでしょう。
 予想をノートに書きましょう。

 どうやったら何粒あるか調べられそうですか。ここにある電子ばかりで重さを調べることができます。
 調べてみましょう。

(1)電子ばかりで10g量る。
(2)量ったお米の粒数を数える。
(3)数えた数に1万をかける。

これらの指示・発問で、神吉さんの授業のシステムがよくわかると思います。

1点、注意したいのは三つ目の枠囲み(1)です。10kg=10000gですから、電子ばかりで量るのは「1g」です。単純な数値のミスだと思いますが、この授業の骨格となる大切な部分なので、間違えないようにしたいです。このようなミスを防ぐための書き方を考えてみましょう。

ところで、「授業の流れ」の見出しは次のようになっています。

1 何粒あるか予想しよう
2 調べ方を考えよう
3 実際に調べてみよう

1の「何粒あるか」は米10kgについてです。2の「調べ方」も米10kgです。ところが、3の「実際に調べ」るのは米1gです。この「10kg」から「1g」に考え方を変えるところで、数値のミスが発生したと予想されます。そこで、次のような見出しにしてみてはどうでしょうか。

1 米10kgは何粒あるか?
2 電子ばかりで調べてみよう
3 米1gの粒を数えてみよう

何粒あるか予想するのは「米10kg」ですが、実際に数えるのは難しい。そこで、「電子ばかり」を使って調べる方法を考えます。そうすると、実際に数えるのは「米1g」だけでも、およその予想は出せるわけです。

このように、数値や道具を明示した見出しは、子どもたちへの指示・発問にも活かせます。この実践は小学3年生を対象にしていますが、「米10kg」と「米1g」の違いを明確にするのがポイントです。実際の授業でも、電子ばかりで量るのを「1g」ではなく「10g」と間違えた子がいたかもしれません。そのようなミスを防ぐためにも、授業の指示・発問や原稿の見出しなどで、数値をハッキリと示していきたいものです。
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書きながら話して理解する〜世界の平和〜 [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版雑誌『授業づくりネットワーク』「あすの授業」コーナーの原稿を、私なりの視点で検討していきます。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』2010年6月号
社会(小6)/阿部隆幸 書きながら話して理解する〜世界の平和〜

「調べたことを模造紙に書きながら話し合」う活動です。「授業の流れ」が次のように枠囲みされています。

(1)模造紙を教室の六カ所に広げる。
(2)各模造紙の中央に調べたこと六つのタイトルを書く。今回は「国際紛争」「環境問題」「国旗と国歌」「青年海外協力隊」「国連と平和」「ユニセフ」
(3)調べたノート等を持ちながら自由に模造紙を渡り歩く。調べたことを自由に書き出しながら話し合いをする。授業終了まで。

これらの時間配分について考えてみましょう。(1)は1〜2分だと思われます。(2)は2〜3分でしょうか。そうだとすると、(3)は約40分間だと考えられます。この約40分間をどのように記述すべきかを考えてみましょう。

もちろん、約40分間すべての出来事をすべて記述するわけにはいきません。何らかのエピソードを記述することになるでしょう。では、どのようなエピソードを選択すべきでしょうか。少なくとも、次の三つが必要だと思われます。

【1】「調べたノート」には何が書かれていたか。
【2】「自由に模造紙を渡り歩く」のは何箇所くらいか。
【3】「自由に書き出しながら話し合いをする」のは何人ぐらいか。

【3】について、模造紙1枚を囲んで話し合う適正人数は5〜6人だと思われます。今回、テーマが「六つ」設定されたのは、クラスの人数が30人前後だったからと予想します。

【2】について、もし約40分間で「六つ」の場所すべてを回ったとすると、一つあたり約6〜7分間の話し合いに参加したことになります。けれども、子どもたちは「自由に」渡っているわけですから、もっと特徴的な動きをしていると思われます。教師が合図をせず、子どもたちが自分の判断で回った場合、どのような動きをしたか、興味があります。

【1】について、これについては阿部さんの原稿からうかがえます。子どもたちが話し合う様子を見てみましょう。

「環境問題と言えば、CO2でしょう」
「そうそう。自動車の排気ガスとか工場の煙が問題だよね」
「教科書に真っ赤な色の海があったでしょ」
「うん。あれは赤潮だよ」
「NGOという団体がこの対策に取り組んでいるって」
「(広辞苑を片手に)非政府機関というらしい」
「NPOとはどう違うんだろう」
「響きが似てるから一緒にされることが多い。NPOは非営利組織。もうけることが目的じゃないみたい」

約1分間のやり取りでしょうか。子どもたちだけで自分から情報を出し合うためには、かなりの事前学習が行われていたようです。このやり取りから、【1】の「調べたノート」は、子どもたちが積極的に準備していた様子がうかがえます。

ただし、【2】【3】については、残念ながら阿部さんの記録からは伝わってきません。システムが簡潔に示されているにもかかわらず、エピソードの描写が充分でないのが原因だと思われます。【2】【3】は「自由に」子どもたちが動く場面です。この場面を教師が指示するのではなく、子どもたちの動きに任せるところが、この授業のシステムだと思われます。だから、システムの記述がシンプルになったのでしょう。けれども、その分を補う何かかが必要です。それがエピソードのはずです。システムで「自由に」を強調するならば、それに伴う子どもたちの動きを描き出さなければ、読者に実践のよさを伝えられないでしょう。

子どもは何箇所くらい「自由に模造紙を渡り歩」いたのか。子どもは何人ぐらいで「自由に書き出しながら話し合」ったのか。少なくとも、これくらいの情報がなければ、「自由に」の雰囲気が伝わらないはずです。もちろん、子どもによって動きは違うでしょう。だからこそ、この授業で最も生き生きと活動した子ども(仮に「Aさん」とします)を取り上げるべきだと思われます。【1】【2】【3】についてのAさんのエピソードを拾いながら、Aさんの「物語」として描き出さなければ、阿部さんのような「自由」度の高い授業の「伝達可能性」を確保するのは難しいと思われます。
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