So-net無料ブログ作成

修学旅行の「質」は事前学習で決まる [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版の雑誌『授業づくりネットワーク』「あすの授業」コーナーの原稿を、私なりの視点で検討していきます。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』2010年8月号
学級活動(小6)/辻川和彦 修学旅行の「質」は事前学習で決まる

「授業のへそ」を引用します。

 勤務先の6年生は、修学旅行は二泊三日で離島に行く。博物館や遺跡、古墳など歴史学習に関わる見学も予定しているが、シーカヤック体験やイカの一夜干しを作る体験などもある。
 勤務校の校区には海がないので子どもたちは楽しみにしている。しかし、ただのバカンスで終わらせたくはない。
 島の様子や見学地の学習とは別に、子どもたち自身の〈力〉を高めさせるべく、事前に子どもたちの「自覚」と「意欲」を高めたい。
 ポイントは「三つに絞って選択させる」「レベル分けをして具体的行動をイメージさせる」ことである。

さすがに長いです。原稿全体の5分の1くらいの分量があります。宿泊地の情報は参考にはなりますが、ここでは「三つに絞って選択させる」「レベル分けをして具体的行動をイメージさせる」というポイントを中心に記述するべきでしょう。さらに、「三つ」と「レベル分け」どちらが本実践のヒットポイントなのでしょうか。どちらかに絞ることを意識して、「授業の流れ」を見ていきましょう。

まず、「どんな〈力〉を高めるのか自覚させる」ために、辻川さんは次の発問を枠囲みしています。

(板書)・遊び ・学び
 修学旅行の目的は、どちらでしょうか?

全員が「学び」を選んだことを受けて、さらに次の発問をしています。

 修学旅行で高められる力には、どんなものがありますか?

子どもたちからは「聞く力」「思考力」「待つ力」「体験する力」「協力」……など、25もの力が出されたそうです。そして、先のポイントの一つ目に関係する発問が行われます。

 この中で、今の自分に足りない力、自分にとって必要な力を三つ選びましょう。

ここまでの流れは非常にスムーズです。「修学旅行」という、子どもたちにとって特別な行事をきっかけに、うまく子どもたちの反応を引き出していると思われます。

さて、問題はポイントの二つ目です。自分が選んだ〈力〉を次のようにレベル分けさせるそうです。

 レベル0 挨拶をしない
 レベル1 相手がしてからする。小さな声でする。
 レベル2 自分からする。大きな声でする。
 レベル3 笑顔でする。お辞儀をする。

「挨拶力」の例として示されている枠囲みです。ただし、このレベル分けが教師の例示したものなのか、子どもの考えたものなのかが曖昧です。この枠囲みに続けて「それぞれ、自分の今のレベル、修学旅行で目指すレベルを具体的に決めさせる。」とあるので、この枠囲みは教師が示した例なのかもしれません。そうだとしたら、子どもの考えたレベル分けを「具体的に」知りたかったものです。さらに、子どもたちが「具体的に」レベル分けするための手立ても明らかにしておきたいところです。教師の「挨拶」の例だけで、全員が具体的なレベル分けを考えられたのか、どの〈力〉に対してもレベル分けができたのか、……。気になることがいろいろと出てきます。

「授業のへそ」で示すべきヒットポイントは、やはり、本実践で最も特徴的な「レベル分け」だと思われます。しかしながら、レベル分けさせるための教師の指導も、子どもたちの作品も明らかにされていないため、再現可能性は低そうです。アイデアは興味深いだけに、惜しまれる原稿です。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学校

折り紙カレンダーづくり [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版の雑誌『授業づくりネットワーク』「あすの授業」コーナーの原稿を、私なりの視点で検討していきます。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』2010年8月号
図工(小学校低学年)/伊藤幸洋 折り紙カレンダーづくり

「授業のへそ」は、次の通りです。

・折り紙を折ることで、手先の感覚を育てる
・作り方を聞くことで、集中して話を聞く姿勢を育てる
・季節の感覚を味わう
・一年間の思い出を作る
 これら四点をねらい、昨年度、「折り紙カレンダー作り」に取り組んだ。
 毎月、図工の二時間に作った。m> 「手先」「集中」「季節」「思い出」4点のねらいは、いかにも多いです。「授業のへそ」には「これがあったからこそうまくいった」という「授業のヒットポイント」を絞り込んで書きたいものです。「一へそ一義」の原則で書くのです。(上條晴夫「授業のヒットポイントをさぐれ!—本誌『あすの授業』コーナー『授業のへそ』をどう書くか—」『授業づくりネットワーク』1989年2月号) それでは、どの点に絞り込むべきかを考えながら、「授業の流れ」を見てみましょう。まずは、項目のみ引用してみます。 1 折り紙カレンダーの作り方  (1)折り紙を折る  (2)月を書く  (3)折り紙を貼って、絵を描く 2 作品を掲示・ストック 3 年度末に完成 2・3の項目は「思い出」に関わる内容です。しかし、「1時間」の授業を書くときには、二つも項目を立てるよりも、「伝言板」などで簡単に触れておけば充分でしょう。 1の項目こそ、「折り紙カレンダーづくり」の授業の実際が伝えられる部分です。作品のメインとなる(1)「折り紙を折る」を引用します。  その月に合った題材を選ぶ。子どもに折り紙を配り、教師は色画用紙で見本を示しながら、一つの段階ごとに、折り方を教える。  机間巡視をしながら、全員が折れているか、確かめながら進める。 折り方については、以上です。その後、12ヶ月分の「月に合った題材」が示されているのですが、どれか一つでも良いので、具体的な指導場面を示してほしかったところです。 たとえば、「子どもに折り紙を配」る前に、どんな言葉をかけたのか? 「色画用紙で見本を示」すと表裏の区別がつきにくくないのか? 「一つの段階ごとに」教えるには、料理番組のように、見本がいくつも必要なのか? 机間巡視で把握した子どもの実態は? 角と角を合わせられない子は? 指の腹で押さえられない子は? 爪の先でこすれない子は?…… 「折り紙を折る」だけでも、その指導場面を読者に伝えるのは、かなり難しいはずです。しかし、それにチャレンジしなければ、「1時間の授業」の「追試を行える」という「あすの授業」の条件をクリアできないでしょう。 伊藤さんには、原稿8行分で記した「折り紙を折る」の場面に、もっとこだわってほしかったです。そうすれば、教師の指示・発問の枠囲みや、折り紙に四苦八苦しながらも達成感を味わう子どもたちの会話が記述されたはずです。 このように考えると、「授業のへそ」は「折り紙を折ることで、手先の感覚を育てる」の1点に絞り込むべきだったと思われます。伊藤さんは副題に「手先の器用さを育てる」と書いていますが、その思いを「授業のへそ」「授業の流れ」にも適用するとよかったのではないでしょうか。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学校

上皿てんびんピッタリゲーム [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版の雑誌『授業づくりネットワーク』「あすの授業」コーナーの原稿を、私なりの視点で検討していきます。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』2010年8月号
理科(小5)/佐内信之 上皿てんびんピッタリゲーム

「授業のへそ」を引用します。

 上皿てんびんは重さを量るだけでなく、比べることもできる。ピッタリ同じ重さのねんど玉を作りながら、上皿てんびんの操作に慣れるゲームである。

「ねんど玉」を使って「上皿てんびんの操作に慣れる」ところがヒットポイントです。

「ねんど玉」と「上皿てんびん」の使い方については、次のシステムを枠囲みで示しています。

 (1)各グループ(4〜5人)に上皿てんびん(1台)・油ねんど(1箱)・ねんど玉(10g)を用意する。
 (2)上皿てんびんの使い方を確認する。
 (3)油ねんどの分け方を相談する。
 (4)ねんど玉と同じ重さを測定する。

この枠囲みにより、詳しい手順ではなく、大まかな流れのみを示しています。その上で、いかに「上皿てんびんの操作に慣れる」活動を行うか、エピソードを記述しています。たとえば、次のようにです。

『みんなに配ったのは10gのねんど玉です。これとピッタリ同じ重さのものを作ります。グループで作り方を相談してみましょう』

このように教師が「10gピッタリに挑戦!」という課題を促す様子が描写されています。

次の「100gピッタリに挑戦!」については、子どもたちの相談する様子が、次のように描写されています。

「100gってことは、10gが10個、必要なんだよね」
「あと8個も作るのかぁ……」
「待って! あのグループは、ねんど玉を合体させてるよ」
「なにやってるんだろう?」
「20gを5個作るんだって」
「なるほど! 私たちも、まず20gを作ろう!」

このように、教師や子どもたちの会話によって、「上皿てんびんの操作に慣れる」様子を描写しているのです。

システムとエピソード、両者の記述を組み合わせながら、授業の様子を再現・伝達していきたいものです。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学校

しるしはどこにおけるかな? [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版の雑誌『授業づくりネットワーク』「あすの授業」コーナーの原稿を、私なりの視点で検討していきます。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』2010年8月号
算数(小2)/秋澤美加子 しるしはどこにおけるかな?

「授業の流れ」に示されている【枠囲み】を中心に見ていきましょう。

 黒板に、[+]、[−]、[=]のカードを貼っていく。「あ〜、知ってるぅ」「たしざんのしるしだよ」「なんかおもしろそう」等と、すぐ反応がある。
【何を表すしるしでしょうか。】

子どもたちに示したのは[+][−][=]のカードです。しかし、これらのカードは【枠囲み】の中には示されていません。読者にとって重要なのは[+][−][=]のカードのはずです。ぜひ、この「しるし」は【枠囲み】に入れたかったところです。

さて、次の【枠囲み】です。

 4□3□7□4□4
【このしるしを□に入れていきます。どこにどれを入れればいいでしょう。】

この部分が授業のメイン発問のようです。しかし、なぜ「4□3□7□4□4」を【枠囲み】に入れなかったのでしょうか。

先ほどの[+][−][=]も外されていましたので、秋澤さんは記号や数字を【枠囲み】しないというルールで記述しているようにも思えます。しかし、次の【枠囲み】を見ると、そうとも限らないようです。

 =が、結果を表す物として考えられ、等号としての見方には気づくことができないようであったので、カードを用いて以下のように説明をした。
『1+2=3です。1+1+1=3ですね。どちらも答えは同じ3なので、=をここに書くことができます。(カードの間に=を記入)つまり=の右と左の式は、同じ答えになるということを表しているのです』
【表 1+2 1+1+1】
【裏  3    3  】

ここでは、先の【枠囲み】とは反対に、式や数字カードが強調されています。

一体、教師の指示・発問と、記号・式・数字、どちらを【枠囲み】すべきだったのでしょうか。やはり、この授業で強調すべきは、記号・式・数字のはずです。これらの情報を、どのようなカードで示したのか、あるいは板書したのか、明示することにより再現可能性が高まるはずです。ところが、秋澤さんの授業記録では、追試をしようとすると迷う部分があります。

たとえば、最後の【枠囲み】に「1+2」「1+1+1」という式が出てきます。「カードを用いて」説明しているのですが、よくよく読むと、このカードは、[+][−][=]のような「記号」カードではなく、[1+2][1+1+1]という「式」カードのようです。【枠囲み】の中の「1+2」「1+1+1」という式もむき出しで、カード状になっていないため、非常に分かりにくい表記になっています。

ところで、「伝言板」には次のように記されています。

 これは、坪田耕三著「21授業のネタ」(日本標準)の実践を、クラスの子どもたちの実態に合わせて追試したものである。

おそらく、『授業がおもしろくなる 21授業のネタ 坪田算数・低学年』(日本書籍)かと思います。文献に当たってみますと、「記号はどこに?」という原稿がありました。この原稿を見ると、上記に指摘した問題は、ほとんどクリアされていることが分かります。やはり、坪田さんは「記号」や「式」のカードを視覚的に表現していました。「あすの授業」と、ほぼ同じ分量の原稿ですが、さすがに授業のポイントをよく押さえてあります。興味を持たれた方は、ぜひ、秋澤さんの原稿と読み比べてみてください。

秋澤さんは「クラスの子どもたちの実態に合わせて追試」と書いてありますが、数値を少し変えただけのようです。(「4+3」→「1+2」、「1+3+3」→「1+1+1」)残念ながら、「修正」追試と言えるほどの実践では無かったようです。自分なりの工夫を明らかにした授業ができなかったため、授業記録のポイントも曖昧になってしまったというのが実情でしょうか。まだまだ、これからの実践家だと思いますので、期待も込めて、もうひとがんばりしてほしいと思います。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学校

私は何でしょう? [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版の雑誌『授業づくりネットワーク』「あすの授業」コーナーの原稿を、私なりの視点で検討していきます。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』2010年8月号
社会(小6)/平嶋大 私は何でしょう?

「私は何でしょう?」は「二十の扉」という名称でも知られているゲームです。かつて、宇佐美寛さんが「分類の思考」を鍛えるのに有効な方法として紹介したこともあります。(「問題作り1」『宇佐美寛・問題意識集5 議論は、なぜ要るのか』明治図書)また、「〈20のとびら〉をやってみませんか」(『教室の定番ゲーム』仮説社)という実践もあります。私も「イエス・ノークイズ」として考察したことがあります。(『はじめの5分が決め手 授業導入ミニゲーム集』学事出版)定番のゲームと言ってよいでしょう。

それでは、これまでの先行実践に比べて、平嶋実践の工夫はどこにあるか、意識しながら見ていきましょう。

ルールは次のように枠囲みされています。

(1)ペアを作り、「私は○○ですか?」というように、「はい」か「いいえ」で答えられる質問をする。
(2)ただし、答えを直接聞くことはできない。
  (例)「私は聖徳太子ですか?」
(3)ペアを変えながらどんどん質問をしていく。
(4)自分のカードがわかったら、先生に言いに来る。
(5)正解したら、背中のカードを胸につけ替えて、友達の質問に答える。
(6)制限時間は10分間。

この中で特徴的なのは(5)です。「正解したら、背中のカードを胸につけ替え」るという実践は、少なくとも私は知りません。平嶋さんのオリジナルであるとすれば、なぜ、このような発想をしたのか、興味深いところです。

このようなシステムに対して、平嶋さんは次のようなエピソードを描写しています。

 しばらくすると、正解者が現れ始めた。
「先生、私は紫式部です!」
『正解です。おめでとう!』
「やったぁ!」
『どんな質問をしたら答えがわかったの?』
「私は源氏物語を書きましたか?って聞いたらわかったよ」
 ゲーム終了後に、どんな質問で答えがわかったのかを交流した。
 すると、特徴をよく捉えた質問には、「そうか、そうやって聞けばよかったんだ」と感心する声が上がった。
 リクエストに応えて、カードをつけ替えてもう一度ゲームを行った。
 二回目は、答えや質問の仕方に見通しを持ちながら参加できる。一回目と比べて正解者がぐっと増えた。

ゲームを繰り返したところがポイントかもしれません。「一回目と比べて正解者がぐっと増えた」のは、すでに子どもたちが答えの選択肢を目にしていたのもあるでしょう。それでも、平嶋さんの言うように、「質問の仕方」を学んだことが大きいと思われます。おそらく、平嶋さんには「質問の仕方」を学ばせたいという意図が強くあったはずです。そのため、正解した子にも「友達の質問に答える」という参加のさせ方をしたのかもしれません。

「伝言板」には次のように書かれています。

 『社会科の授業ミニネタ&コツ101』(上條晴夫監修・佐藤正寿編著 学事出版)にある山本和彦氏の「私は誰?」が基になっている。
 人物だけでなく、物、出来事も加え、個人戦に修正をして実践した。

この記述も間違いではないですが、より重要な修正ポイントは「質問を繰り返して学ばせたこと」のように思われます。

そうすると、「授業のへそ」の書き方も、もう少し工夫できそうです。11行を費やしてゲームの概要を説明してしまっているために、平嶋実践のポイントがぼやけてしまっているように思えます。半分くらいの分量で、「質問」の工夫について1点突破で書いたら、よりシャープな原稿になったような気がします。本文のシステムとエピソードが安定しているだけに、惜しい原稿です。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学校

『暗唱めくり』でクラスみんなが暗唱名人になる! [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版の雑誌『授業づくりネットワーク』「あすの授業」コーナーの原稿を、私なりの視点で検討していきます。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』2010年8月号
国語(小1)/小山弘一 『暗唱めくり』でクラスみんなが暗唱名人になる!

「授業のへそ」を引用します。

 「伝統的な言語文化」の扱いは、暗誦から始めたい。それは、一冊の『暗誦めくり』本をみんなで毎日、少しずつ声に出して読むことで簡単にできる。
 四字熟語を例に以下紹介する。

「『暗誦めくり』本」という教材を使って、「みんな」で、「毎日少しずつ」声に出して読むのがポイントのようです。これらのポイントを枠囲みで示すのが、この授業の書き方を検討することになりそうです。枠囲みする指示・発問を意識しながら見ていきましょう。

まず、教材は『四字熟語暗唱めくり』(民衆社)です。「カレンダーのようにリングで綴じられた本で、上のページに意味が書いてあり、下のページに対応する四字熟語が一つ大きく書いてある」そうです。サンプル画像を見ると、使い方がよく分かります。

この教材の意味のページを見せながら、教師は次のように言います。

『今日は、「口に出さなくても気持ちが通じる」の意味を四文字の漢字でどう表現するかを考えましょう』

まず、意味を示してから「四字熟語を考える」活動をさせるようです。これは授業の骨格となる発問と言えるでしょう。

次は、正解発表の場面です。

『では、正解を見てみましょう』
 『暗誦めくり』の下のページを見せる。
「イシンデンシンかあ」
「聞いたことある!」
『では、みんなで声に出して読んでみましょう』
「イシンデンシン!」

その後、「誤表記の注意」として「意心伝心」の板書が枠囲みされています。しかし、ここは「みんなで」読むのがポイントのはずです。ページを見て「イシンデンシン」と読める子もいるでしょうが、読めない子もいるはずです。だからこそ、『みんなで声に出して読んでみましょう』という指示が必要なはずです。枠囲みの場所が、ズレているように思われます。

小山さんの原稿における枠囲みは、この「意心伝心」1箇所のみです。しかし、「毎日少しずつ」取り組ませるのがポイントであれば、次の教師の会話も枠囲みしたいところです。

『では、昨日まで読んできたものを読んでみましょう』

『今日はどのくらい覚えたか、力試しをしてみましょう』

最後に、一つ疑問なのは、学年についてです。「以心伝心」の他にも、「意気投合」「臨機応変」「適材適所」などの四字熟語が出てきます。小学1年生に読んだり書いたりさせる活動が行われていますが、ルビなどの手立ては必要ないのでしょうか。

プロフィールによると、小山さんは「学年別暗誦めくり本づくり」に取り組んでいるそうです。小学1年生でも暗誦しやすい本に仕上がるのかどうか、楽しみです。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学校

『授業づくりネットワーク』2010年8月号 [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版の雑誌『授業づくりネットワーク』の紹介です。「あすの授業」コーナーなど、いくつかの原稿については、私なりの視点で評価していきます。あわせて、ご覧ください。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』


特集:本好きを育てる!読書教育最前線
2010!世界の読書教育〜スペイン・アメリカ・南アフリカ〜◆足立幸子氏に聞く◆/上條晴夫
読書へのアニマシオンのいま アニマシオンの紹介から13年/佐藤美智代
ブッククラブのいま ブッククラブが面白い/有元秀文
リーディングワークショップのいま 本当の読み手を育てる/小坂敦子
自由読書のいま 朝の読書の初心を大切にしながら/野田芳朗
読み聞かせのいま 「教室読み聞かせ」のいま/石川晋

第2特集:教師は「書くこと」で成長する
教師は書くことで成長する〜ショーン・ショック〜/上條晴夫
空間と時間を超える授業記録/佐内信之
自分のことばで書く〜子どもと周囲と私の「物語」〜/青山新吾
書くこと〜反芻・俯瞰・再構成〜/加藤恭子

【たのしい実践】
漢字すごろくで漢字を楽しく!(国語・小1/小5)/黒澤知子
青のりは磁石にひきつけられるか?
(理科・小3)/神吉満

【連載】
やさしい学級担任論/池田修 学級の環境づくり 美化
学級づくりのネタ&コツ/桑原健介 夏休みを充実させよう!
教師のためのモバイル活用術/阿部隆幸 iPadが創る未来
教師のためのやさしい授業研究入門/藤原顕 授業について<語り聞く>(2)
特別支援教育おすすめ教材・教具と指導のアイデア/上原淑枝
教室がなごむお笑いのネタ/佐々木潤
オイカワヒロコの保健室日誌/及川比呂子

【あすの授業】(8月)
国語(小1)/小山弘一 『暗唱めくり』でクラスみんなが暗唱名人になる!
社会(小6)/平嶋大 私は何でしょう?
算数(小2)/秋澤美加子 しるしはどこにおけるかな?
理科(小5)/佐内信之 上皿てんびんピッタリゲーム
図工(小学校低学年)/伊藤幸洋 折り紙カレンダーづくり
学級活動(小6)/辻川和彦 修学旅行の「質」は事前学習で決まる

バックナンバー
ひろば
掲示板
次号予告・編集後記
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学校
メッセージを送る

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。