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クラス目標をふり返ろう [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版雑誌『授業づくりネットワーク』「あすの授業」コーナーの原稿を、私なりの視点で検討していきます。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』2010年10月号
学級活動(小学校中高学年)/堀多佳子 クラス目標をふり返ろう

香取一昭・大川恒著『ワールド・カフェをやろう』(日本経済新聞社)をもとにした実践です。「ワールド・カフェ」については、阿部隆幸さんの「書きながら話して理解する〜世界の平和〜」(『授業づくりネットワーク』2010年6月号)など、最近、取り上げられることが多いようです。そこで、「ワールド・カフェ」のルールの書き方について検討してみましょう。

堀さんは「ルールを理解する」ための枠囲みを、次のように示しています。

 5人グループでテーマについて7分間おしゃべりします。それをメンバーを変えて3ラウンド行います。
 最後は全体セッションでみんなが考えたことを共有し合います。
〈約束〉
・模造紙の真ん中にテーマを書く。
・集中して話し合う。
・自分の考えを積極的に話す。
・一人で話し続けない。
・相手の話に耳を傾ける。
・考えを繋ぎ合わせてみる。
・話しながら気づいたことや思いついたことを書き留めていく。
・終わりの合図は先生が手を挙げる。それに気づいた人は次々手を挙げていく。

「第1ラウンド→第2ラウンド→第3ラウンド→全体セッション」という全体の流れは分かりました。〈約束〉については、各ラウンドで必要な項目のようです。ところが、ルールはこれだけではありません。第1ラウンドが終わったところで、さらに、次のルールが枠囲みされています。

・5人のうち1人だけホストとしてその場に残る。
・ホストは話合いで決める。
・4人は別の班に移動する。1班だったら、2班3班4班5班に一人ずつというように、自分の班の番号の次の班から順に移動する。
・ホストは移動して来た人に第1ラウンドでの話の内容を説明する。
・約束に従って話を深めたり繋げたりしていく。

ルールが二つの枠囲みに分散しているため、読者にとって分かりにくくなってしまっています。もう少し、スッキリシステムを整理してみましょう。

まず、大きな流れを番号順に並べてみます。

(1)5人グループを作る。
(2)グループでクラス目標について7分間おしゃべりする。
(3)メンバーを変えて、おしゃべりを3回くりかえす。
(4)全体セッションで共有する。

次に、各項目に必要な項目を箇条書きしてみます。

(1)については、<準備するもの>が必要になってくるはずです。次の2項目でしょうか。

・模造紙をグループに1枚ずつ用意する。
マジックペンを全員に1本ずつ用意する。

(2)については、〈約束〉の項目が中心になります。ただし、もう少し精選したいです。次の3項目に絞ってみました。

・模造紙の真ん中にテーマを書く。
・テーマにつなげながら、全員で話し合う。
・それぞれの考えをマジックペンで書き留めていく。

(3)については、堀さんの二つ目の枠囲みが中心です。次の3項目にしました。

・グループの話し合いで一人ずつホストを決める。
・ホスト以外は、他のグループへ一人ずつ移動する。
・ホストが今までの話の内容を説明してから話し合う。

(4)については、堀さんの枠囲み以外の箇所から補足します。次の3項目です。

・全グループの模造紙を床に並べる。
・自分が実践したいキーワードを選び、付箋紙に書く。
・黒板の模造紙に、それぞれの付箋紙を分類しながら貼っていく。

以上をまとめると、次のようにシステムが整理されます。

******************************
(1)5人グループを作る。
 ・模造紙をグループに1枚ずつ用意する。
 ・マジックペンを全員に1本ずつ用意する。
(2)グループでクラス目標について7分間おしゃべりする。
 ・模造紙の真ん中にテーマを書く。
 ・テーマにつなげながら、全員で話し合う。
 ・それぞれの考えをマジックペンで書き留めていく。
(3)メンバーを変えて、おしゃべりを3回くりかえす。
 ・グループの話し合いで一人ずつホストを決める。
 ・ホスト以外は、他のグループへ一人ずつ移動する。
 ・ホストが今までの話の内容を説明してから話し合う。
(4)全体セッションで共有する。
 ・全グループの模造紙を床に並べる。
 ・自分が実践したいキーワードを選び、付箋紙に書く。
 ・黒板の模造紙に、それぞれの付箋紙を分類しながら貼っていく。
******************************

堀さんが44行費やしているルールの説明を、約30行くらいに圧縮できたはずです。

なぜ、このような作業が必要かというと、できる限り多くのエピソードを描写したいからです。(拙稿「システム整理法とエピソード描写法」『授業づくりネットワーク』2009年8月号参照)堀さんの膨大なルール説明に比べると、子どもたちの会話や行動を示したエピソードは、ごくわずかです。(16行)システムを整理して稼いだ紙幅をエピソードの描写に費やせば、両者の分量は、ほぼ半々になるはずです。「ワールド・カフェ」という新しい手法の有効性を示すためには、最低限必要なエピソードの分量だと思われます。
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「利き運命」クイズ [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版雑誌『授業づくりネットワーク』「あすの授業」コーナーの原稿を、私なりの視点で検討していきます。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』2010年10月号
音楽(小6)/平嶋大 「利き運命」クイズ

「授業のへそ」を引用します。

 ベートーベンの交響曲第5番「運命」を、指揮者と演奏楽団を変えて3曲聞かせる。その後、その中の1曲をもう一度聞かせて、どの「運命」なのかを当てるクイズを行う。
 子どもは、曲の微妙な違いを聞き分けようと必死で耳をそばだてる。
 利き酒ならぬ、「利き運命」クイズで、鑑賞の学習を楽しもう。

鑑賞学習を楽しく行う授業で思い出すのは、八木正一さんの「カードを使って『ロンド』を聴く」です。八木さん自身が「学習のしかけの発見」について説明するために、この授業を取り上げています。(『これだけは身につけたい授業づくりの基礎・基本』学事出版)八木さんの言葉を使いながら、「『利き運命』クイズ」の「しかけ」を説明してみましょう。

 この授業で使われている教材は、いわばごくふつうの教材である。この授業の特徴やおもしろさは、教材にではなく、「3曲の中の1曲を当てるクイズを行い」ながら鑑賞するというところにある。
 「クイズを行い」ながら音楽を聴くことは、ふつうの鑑賞活動では行われない意外な活動である。そして、「クイズ」によって教育内容である「曲の微妙な違いを」理解できるようになっている。さらには、「好みの1曲を選ばせ、理由とともに感想を書かせる」など広がりをもった構成がなされている。
 この授業は、「クイズという」学習方法のくふうの産物でもある。この授業のたのしさは、大きく言えば、学習のしかけのたのしさということにもなる。

「  」の部分を私が書き替えながら、平嶋実践の「しかけ」を八木さん風に説明してみました。

それでは、この「しかけ」を読者に伝えるための書き方について考えてみましょう。そのために、平嶋さんの枠囲みを引用してみます。

【枠囲み1】
 何という曲でしょう?

【枠囲み2】
 今から、3曲の「運命」を約1分ずつかけます。
 その後、その中の1曲をかけます。
 どの指揮者、楽団の「運命」なのかを当ててください。
 手がかりにするために気がついたことをメモします。

【枠囲み3】
 どの「運命」でしょう?

三つのうち、中心となるのは【枠囲み2】でしょう。【枠囲み1】の答えは「運命」ですから、わざわざ強調して問うまでもないでしょう。【枠囲み3】の問いかけも、【枠囲み2】とかぶっています。【枠囲み1】【枠囲み3】は省略して、【枠囲み2】のみを強調した方が、平嶋実践の「しかけ」を読者にアピールできると思われます。

逆に、【枠囲み2】で抜けている「しかけ」があります。先に触れた「好みの1曲を選ばせ、理由とともに感想を書かせる」部分です。原稿では、最後の数行で付け足し程度に「好みを選んで感想を書く」場面が書かれています。けれども、そもそも「利き酒」の目的は銘柄を当てるだけでなく、好みを選ぶ点にあるはずです。「利き運命」の目的も、最終的には各自の「好みの1曲」を音楽的な「理由」とともに選ぶ点にあるのではないでしょうか。

以上の点を考慮しながら、【枠囲み2】の部分を箇条書きにしてみました。「学習のしかけ」を中心にした授業記録を書くときの参考にしてもらえればと思います。

(1)3組の指揮者・楽団名が書かれたメモ用紙を準備する。
(2)3曲の「運命」を約1分ずつ聞く。
(3)メモ用紙に気がついたことを書く。
(4)もう一度、1曲だけ聞いて、どの「運命」か当てる。
(5)好みの1曲を選んで、理由と感想を書く。

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実物標本で学ぶ「こん虫のからだのしくみ」 [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版雑誌『授業づくりネットワーク』「あすの授業」コーナーの原稿を、私なりの視点で検討していきます。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』2010年10月号
理科(小3)/須賀恭平 実物標本で学ぶ「こん虫のからだのしくみ」

「授業へそ」が次のように書かれています。

 マルハナバチの冷凍標本は体の部分ごとの境目がはっきりとしていて観察しやすい。
 実物を使って調べる学習は効果絶大。分解するという緊張感を味わいながら、夢中になって調べる子どもたちの目の輝きは忘れられない。

同じ「実物標本」でも「乾燥標本は壊れやすいので観察には不向き」だそうです。「冷凍標本」を使って「観察」や「分解」も行うのが、本実践のヒットポイントのようです。

ただし、須賀さんの原稿には一つも枠囲みがありません。どの部分を枠囲みするかを検討しながら、「観察」や「分解」のポイントを押さえていきましょう。

授業の導入では、次のように「課題を提示」しています。

『こん虫(成虫)のからだのつくりの特徴を見つけましょう』
と、課題を投げかけてから次のように板書した。
「体は大きく分けていくつの部分にわかれているか」
「羽や足の数はいくつで、どの部分にあるか」

やはり、この部分は枠囲みすべきでしょう。その後の「観察」で、子どもたちは「体は3つの部分に分かれている」「羽や足はどの部分にあっていくつあるのか」を確かめています。教師の板書による課題提示が、学習を促しているわけです。

ただし、本実践は、それだけでは終わりません。「分解」があるのです。次のように学習が進められています。

 子どもたちにピンセットを与えてハチの体を3つの部分に分解させた。
 さらに、羽や足も1つずつ切り離しながら数を確かめた。
 そして、分解したものを実態顕微鏡で観察して、部分ごとの特徴を観察し、気づいたことをノートにまとめた。

三つの文で淡々と書かれていますが、子どもたちは大騒ぎだったはずです。それを教師はどのようにコントロールしたのか、指導の言葉を明示してほしかったです。

ここで枠囲みすべきなのは、「分解したものを実態顕微鏡で観察して、部分ごとの特徴を観察し、気づいたことをノートにまとめ」させる部分です。「3つの部分」「羽や足」は「観察」でも確認しています。それ以上の気づきを見つけるために「分解」するのです。そのような貴重な学習をするためなら、「分解」という一見、野蛮な方法も認められるはずです。そのように、子どもたちを説得する場面を、ぜひ授業記録として描き出してほしかったです。

おそらく、実際の授業では、そのような配慮を須賀さんは行っていたのでしょう。それは次の記述からもうかがえます。

 この時に、腹からふんが詰まった腸が出てきて、腹には腸があることに気づいたり、頭には目や触覚、ストローのような口があることに気づいたり、胸には筋のようなものがあることに気づいた子どもたちもいた。

このような気づきは「分解」ならではのものでしょう。

この「分解」の部分の記述こそ、本実践で詳しく書くべきものだったはずです。「分解」に至るまでの指示・発問(システム)や子どもたちの気づき(エピソード)を中心に明示できれば、須賀さんの実践の良さが、もっともっと読者に伝わったものと思われます。
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計算のきまりを楽しく覚えよう [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版雑誌『授業づくりネットワーク』「あすの授業」コーナーの原稿を、私なりの視点で検討していきます。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』2010年10月号
算数(小4)/西田智行 計算のきまりを楽しく覚えよう

「授業のへそ」を引用します。

 「計算のきまり」の単元では、分配法則や交換法則、結合法則について学習をする。
 教科書では、計算の方法について
(□+○)+△=□+(○+△)
のように記号や文字を使った式で表されている。
 しかし、このような式になれていない子どもたちはこれだけで混乱し、「分からん!」となってしまう。
 子どもたちに面白く、印象に残りやすい計算方法を示し、ネーミングの工夫をすることで意欲的に学習に取り組めるようになる。

誌面では17行、さすがに長いです。半分くらいに圧縮したいところです。ここでのポイントは、最後の段落に出てくる「ネーミングの工夫」でしょう。この1点を中心に、原稿も書き進めていきたいところです。

たとえば、枠囲みです。それぞれの見出しと枠囲みを引用してみましょう。

[1]導入
 先生が黒板に書く計算を3秒以内に解けるかな?

[2]お得な100円セット
 どこに注目をしましたか。

[3]ヨン様計算

[4]しょうゆかけ算

[1]では「子どもたちを挑発」し、[2]では「45+92+8」のどこから計算するかをたずねています。[3][4]についても、指導の骨格となる部分を枠囲みしたいです。

[3]の「ヨン様計算」については、次の教師の説明を聞くとよく分かります。

『25はね、韓国のスターのヨン様のことが大好きなんだよ。ヨンさまと結婚できたら100%の幸せになれるよ。25といえばヨン(4)って覚えておこうね』

つまり、「25×36」=「25×(4×9)」のように、25と4を結合させる計算に対して、「ヨン様計算」というネーミングを行っているのです。なお、「50×(2×12)」の場合は「ニイさん計算」と呼びます。西田さんは、なかなか、おもしろいネーミングをしているなと思います。

[4]の「しょうゆかけ算」は「99×56」=「(100−1)×56」のような場合に使います。枠囲みするなら、次の場所でしょうか。

『(   )はお皿、その中の100と1は目玉焼きだよ。両方にしょうゆをかけてね』

「100円セット」「ヨン様」「ニイさん」などと比べると、ネーミングのインパクトが欠けると思うのは、私だけでしょうか。

このように見てくると、[2][3]と[4]には違いがあることに気づきます。[2][3]は結合法則、[4]は分配法則です。この二種類を同時に指導するのは、少し無理があるようです。[2][3]は工夫すれば「3秒以内」の計算も可能ですが、[4]は難しそうです。そうであれば、この時間は結合法則の指導のみに留めて、[2]のたし算、[3]のかけ算の他に、ひき算・わり算を取り上げるのも良いかと思われます。

指導の骨格となる指示・発問の枠囲みを検討することにより、授業そのものの展開も練り直せるのではないでしょうか。
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「き・く・こ・よ・ね」でインタビュー力アップ作戦! [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版雑誌『授業づくりネットワーク』「あすの授業」コーナーの原稿を、私なりの視点で検討していきます。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』2010年10月号

社会(小3)/谷川康一 「き・く・こ・よ・ね」でインタビュー力アップ作戦!

「質問のポイントをおさえる→インタビューゲームをする」という流れの学習です。次の四つが枠囲みされています。

【枠囲み1】
 インタビューをする時のポイントはこれです。何でしょう。

【枠囲み2】
き○○○
く○○
こ○
よ○○○
ね○○

【枠囲み3】
きっかけ
くろう(苦労)
こつ→(コツ・工夫)
よろこび
ねがい

【枠囲み4】
 自分で予想を立ててみながら、具体的に質問しましょう。

【枠囲み1】〜【枠囲み3】が「質問のポイントをおさえる」部分、【枠囲み4】が「インタビューゲームをする」部分に当たるようです。

前半の「質問のポイントをおさえる」部分ですが、「伝言板」にも示されているように、菊池省三さんの『小学校楽しみながらコミュニケーション能力を育てるミニネタ&コツ101』(学事出版)に載っているネタです。菊池さんとの違いは、「き○○○」のように伏せ字を使ってポイントを提示しています。クイズ形式で子どもたちの興味を引き出しているのが、谷川さんの工夫と思われます。

それに比べると、後半の「インタビューゲームをする」部分については、必要な情報が読者に伝わっていないように思われます。インタビューゲームという活動を【枠囲み4】のような発問だけで記述するのは無理があります。おそらく、「質問のポイントをおさえる→インタビューゲームをする」の「→」の部分で、何らかの手立てがあったはずです。それが何かを探ってみましょう。

ところで、「き・く・こ・よ・ね」と聞いて思い浮かべるのは、佐藤正寿さんのネタ「質問の合い言葉『き・く・よ』」です。(『やる気と集中力を持続させる社会科の授業ミニネタ&コツ101』学事出版)「きっかけ」「くろう」「よろこび」は全く同じですので、おそらく、佐藤さんのネタを参考にして、菊池さんはバージョンアップさせたものと思われます。

その佐藤さんのネタを見ると、「きっかけ」「くろう」「よろこび」を示した後に、「『き・く・よ』を使って質問を書かせる」ステップがあります。子どもたちは書いた質問を手にして、本番のインタビューに臨むのです。

谷川さんは「ペアをつくり、店長役とインタビュアーに分け」てから、ゲームに取り組ませています。けれども、「き・く・こ・よ・ね」のポイントを押さえただけで、3年生の子たちがスーパーに関する具体的な質問をするのは、かなり難しいと思われます。その前に、佐藤さんのような「質問を書かせる」活動が必要ではないでしょうか。

しかし、もしかすると、谷川さんは子どもたちに質問を書かせていたのかもしれません。なぜなら、原稿の<準備するもの>に「ワークシート」と書かれているからです。このワークシートがどのようなものか、どの場面で使ったのか、原稿からは分からないのですが、質問づくりのワークシートと考えると自然です。

もし、そうであれば、なぜ、谷川さんは「ワークシート」の記述を落としてしまったのでしょうか。これも推測ですが、谷川さんは「インタビューゲーム」よりも「質問のポイント」の部分に関心があったのでしょう。そうであれば、【枠囲み4】のような中途半端な発問よりも、ワークシートの実物を示した方が効果的だと思われます。「き・く・こ・よ・ね」のポイントによって、子どもたちの質問がどれくらい具体的になったのかを、子どもたちの作品で示すのです。そうすれば、佐藤さんや菊池さんのようなネタ紹介から一歩進んだ、授業記録としての価値が高まったと思われます。
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俳句のボクシング [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版雑誌『授業づくりネットワーク』「あすの授業」コーナーの原稿を、私なりの視点で検討していきます。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』2010年10月号
国語(小5)/兒島強 俳句のボクシング

「俳句のボクシング」とは「二人で俳句を発表し合い、どちらがすぐれているかをみんなでジャッジする活動」と説明されています。「試合の手順」は次の通りです。

(1)B4サイズの用紙縦半分に俳句を書いて用意する。
(2)赤コーナー・青コーナーに分かれて入場する。
(3)用紙に書いた俳句を読み上げ、黒板にはる。(読み上げるだけよりも、視覚に訴えるので作品の評価がしっかりできる。)
(4)ジャッジする側は、すぐれた作品だと判断したカードを教師に見えるようにあげる。
(5)あがったカードの数でどちらが勝ち上がるか決まる。
(6)勝ち上がった児童は次の対戦に進むが、一度発表した俳句は、使うことができない。

この手順を、次のように整理します。

手順(1)用意   12行
手順(2)入場    8行
手順(3)作品    0行
手順(4)判定    3行
手順(5)勝敗    5行
手順(6)次の対戦  3行

それぞれの手順に費やされた原稿の行数も示してみました。

手順(1)(2)、つまり活動の前段階で20行も費やされてしまっているのが気になります。さらに、「試合の流れを説明する」場面で12行かけていますので、原稿の半分近くが終わってしまっています。

その結果、しわ寄せは手順(3)〜(5)の行数の少なさに現れてしまっています。「俳句」の実践にもかかわらず、その「作品」が一つも掲載されていないのは致命的です。「判定」「勝敗」の場面は、次のように描写されています。

 判定の場面で、
「えー、どっちもいいのに悩むなあ」と言う声が聞かれた。
 敗れた児童に対しても、
「○○ちゃんの作品よかったでえ」
という言葉がけをする子どももいた。

子どもたちは、どっちの「作品」を選ぼうとしていたのか、○○ちゃんの「作品」はどのようなものだったのか。これらの「作品」を入れるだけでも、授業のエピソードが生き生きとしてきたはずです。

手順(6)において、最終的に「チャンピオンに輝いた」という「普段はおとなしい女の子」の「作品」も見てみたかったところです。

どの「作品」を抽出してエピソードを綴っていくか、今回の兒島さんの原稿に限らず、授業記録を書く上での課題かもしれません。
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『授業づくりネットワーク』2010年10月号 [雑誌]

私が編集に関わっている学事出版雑誌『授業づくりネットワーク』の紹介です。「あすの授業」コーナーなど、いくつかの原稿については、私なりの視点で評価していきます。あわせて、ご覧ください。
※参考:佐内信之「新しい授業レポートの誕生 『あすの授業』を中心に」『授業づくりネットワーク』2007年3月号

『授業づくりネットワーク』


特集:学びのための教師術〜何が授業を変えたのか〜
教師文化と「観」の変容/森脇健夫
なぜ授業スタイルを変えたのか◆甲斐崎博史氏に聞く◆/上條晴夫
観の変化が授業スタイルの変化を促す〜荻原伸氏の授業スタイル〜/松崎正治
教師の力量形成と「変化」〜遠藤隆宏氏の授業スタイル〜/吉永紀子
★わたしの授業が変わったとき★『学び合い』との出会い/阿部隆幸
★わたしの授業が変わったとき★本物は「地域」だ!/大木馨

第2特集:教師のための空気の読み方
教師が教室の空気を支配している感/山田洋一
重たい空気&よそよそしい空気を変える!/中村健一
すうっと授業に入るために/秋澤美加子
教室の空気をガラッと変える/中條佳記
リズム曲で空気をかえよう〜リズム運動から始める体育〜/兒玉重嘉

【たのしい実践】
俳句を学級経営に生かす(学級活動)/土田明人
褒める側の気持ちを汲んで(学級活動)/高柳哲也

【連載】
やさしい学級担任論/池田修 学級の環境づくり 給食
学級づくりのネタ&コツ/中條佳記 学級づくりが楽しくなるネタ&コツ〜10月編〜
教師のためのICT活用術/蔵満逸司 優れたWeb教材を活用しよう
教師のためのやさしい授業研究入門/藤原顕 授業について<書く>(2)
特別支援教育おすすめ教材・教具と指導のアイデア/上原淑枝
教室がなごむお笑いのネタ/佐々木潤
オイカワヒロコの保健室日誌/及川比呂子

【あすの授業】(10月)
国語(小5)/兒島強 俳句のボクシング
社会(小3)/谷川康一 「き・く・こ・よ・ね」でインタビュー力アップ作戦!
算数(小4)/西田智行 計算のきまりを楽しく覚えよう
理科(小3)/須賀恭平 実物標本で学ぶ「こん虫のからだのしくみ」
音楽(小6)/平嶋大 「利き運命」クイズ
学級活動(小学校中高学年)/堀多佳子 クラス目標をふり返ろう

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